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HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(4)大津川上流(芦川橋以南)

Twitter上でSW83Aさんからコメントいただいたこともあり、時間的な順序は逆ですが芦川橋以南(上流)の大津川、上大津川を調査した結果をまとめました。(測定場所、測定方法など詳細は前回記事をご参照下さい)
今回分の測定結果を単独のKMZファイルを作成しましたので前回分と合わせてご覧下さい。

2015年10月12日_大津川上流域(芦川橋以南).kmz

GFT版マップ、平均値マップとも今回のデーターを追記してあります。
HSFによる柏市大津川(芦川橋以南)の放射線量マップ(GFT版)

大きな地図でHSFによる大津川上流域の放射線量マップを見る

5,50,100cm高さごとの静止平均値マップ


宮下橋以南(上流側)の全体図に今回調査範囲を図示しました。
OU-00A.jpg
以下各部の詳細です。

①芦川橋北(下流側)
OU-01.jpg
未調査だった芦川橋以北(下流側)の左岸を測定しました。下写真は芦川橋上から見た下流側、数値自体は右岸側と大きな差異はありませんでした。
IMG_2526_20151016071448bc7.jpg

②芦川橋南(上流側)
OU-02A.jpg
上のGoogleEarthの画像(2014年3月取得)では芦川橋の架替に伴う周辺工事が行われている状態。現在のAポイント(右岸側)から見た大津川、対岸の法面も固められてコンクリートの流入口が完成して河川の形状も若干異なっています。
IMG_2557.jpg
下の画像は
千葉県HP 河川改修の実施状況 利根川水系 手賀沼/印旛沼・根木名川圏域 河川整備計画(平成19年7月1日策定)
から引用したものです。
ohtsugawa-kaisyu_20151017015703d6e.jpg
下のGoogleStreetViewの画像は取得が2015年5月と最近のもので、芦川橋周辺から上流側も橋梁の架替や河川改修によって人の手が入っている事がわかります。おそらく芦川橋周辺の右岸堰堤や河川敷周辺が0.04~0.06μSv/hと低線量なのは工事による環境の撹拌(意図しない除染)によるものと考えられれますが、改修前の周辺線量などは今となっては確認できません。
GSV_ashikawabrig_20151016053404f71.jpg

③大津川-上大津川合流点付近

 OU-03B.jpg
さらに上流側の上大津川(画像左上)・大津川(画像左下)合流点付近ですが、画像中央下0.03~0.04μSv/hの範囲は砂利敷で前記のように工事関連で使用された場所ではないかと思います。
合流点付近から下流側の河川改修(拡幅)は未着工ですが、準用河川である上大津川は柏市の所管ですが千葉県と同様の河川改修の計画はあるようです。
柏市HP 準用河川上大津川の整備について

上のBポイントで水辺まで降りて線量を測定しましたが、高さ5cm(地表)でも0.12μSv/h程度と周辺と大きな差異はありません。(下写真でわかるようにきれいな砂地です)
IMG_2536.jpg
Cポイント付近  護岸がほぼ直角に切れ落ちていますが下(四角のマーカ―)増水時に水際が侵食され砂質の上層が崩落した跡ではないかと思います。これほど極端ではありませんが上流側は護岸の傾斜がきつく水辺に降りられそうなポイントがほとんどありません。
IMG_2555.jpg
Dポイント付近(上大津川左岸水辺) 周辺は傾斜と草が密集して水辺を確認できたのは上記の1点のみですが、若干のセシウムの沈着が確認されましたが範囲は限定的です。
 IMG_2544_20151017212503d88.jpg

これから更に上流側は川幅も狭く「これが大津川?」というような農地をぬう水路です。
下写真は大津川17号橋から見た上流側 前述のように斜度がきつく草が繁茂して水辺に降りるのは難しそうです。
IMG_2550.jpg

沈着のメカニズムについて
調査結果は汚染源の同定という目的からすると煮えない話になってしまいましたが、河川における沈着(濃縮)のメカニズムについて素人なりに考えてみました。

阿武隈川の例などから雨水によって河川に流入した放射性降下物は流速の速い上、中流域は通過し、川幅が広がり流速が落ちる河口付近で沈降、沈着する(らしい)
・放射性セシウムが沈降しても土壌中の粘土鉱物と結合するには若干のタイムラグがあり、一定時間滞留する必要がある。

wiki.png 右図はWikipediaの「堤防」の項から引用した一般的な河川の断面図です。②の低水路が増水によりオーバーフローし③の河川敷が浸水→流速は低下、水が引き通常水位に戻るまで河川敷上に長時間滞留することになり、こうしたプロセスを繰り返すことでり護岸(河川敷)に放射性セシウムが濃縮するのではないかと推定しています。

以上の仮定が正しければ大津川の場合、河川改修によって芦川橋周辺で上、下流の河川の形状が大幅に異なることが影響していると考えられます。

下写真は大津川上流域(沼南幼稚園付近) 埋設した周囲の土砂が流失して樋管がむき出しになっていました。(対岸水路周辺の地表5cmの線量は0.08μSv/h程度)
IMG_2552.jpg
前記Cポイントの崩落箇所と同じく、増水時の流速が速く「沈着」するというより流出する方が多いかもしれません。

雑駁に言えば河川敷の汚染度は
河川の流域面積×流域の平均降下量×環境変数=汚染度(沈着量)

という関係で表され、千葉市の坂月川のように平均降下量が少ない地域でも流域面積における都市化率が高く、河川の条件が揃うととそれなりの汚染が発生する場合があり、必ずしも上流域に強い汚染源があるとは言えません。(そもそも大津川で河川改修が必要になったのも上流域の都市化により保水力が低下してピーク流量が増大した為と言えるのですが...。)
なお、「環境変数」というのは都市化率、河川の断面形状、護岸の土質など何でも入るかなりいい加減な概念です。

次回は宮下橋付近で大津川に合流する支流周辺についてまとめる予定です。

〈関連記事〉
HSFによる松戸市国分川流域の放射線量マップ(1)
HSFによる千葉市周辺(2015年)の放射線量マップ(4)若葉区坂月川
坂月川上流域の詳細調査結果(その1)
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