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HSF(ホットスポットファインダー)による千葉県、茨城県南部の車載走行サーベイ結果(暫定版)

これまで実施してきたHSF(ホットスポットファインダー)による車載走行測定結果について簡単なまとめを作成しました。
データーはGoogleEarth用のKmz ファイル(非常に重いデーターなのでご注意ください)と、GoogleFusionTables版のマップのいずれかで閲覧可能です。
今回公開したマップは5秒毎の平均値をポイントに表示していますが、今後データーが増えた場合には10秒集約などデーターを間引いた軽量版を作成する必要があるかもしれません。

HSFによる千葉県、茨城県(南部)の車載走行サーベイ(kmzファイル)

HSFによる群馬県内車載走行サーベイ
(kmzファイル)

現在表示ポイント数は約2万ですが、実用的には(数値を直読できないなど制限はありますが)GoogleFusionTables版の閲覧をおすすめします。(マップ下欄のリンクをクリックすると拡大します)

HSFによる千葉県・茨城県南部の走行サーベイマップ


大きい地図でHSFによる千葉県・茨城県南部の走行サーベイマップを見る

なお、データーの閲覧、利用に関して以下の点にご留意願います。
・移動測定データーについては検出器サイズが同じなら静止→歩行→自転車→車載と移動速度が大きくなるほど誤差が大きくなり、車載走行サーベイの結果を「そのエリアの放射線量が年間○○mSv/h以上、以下」といった判断に用いるのは不適切です。
・表示しているポイントの数値は5秒間の移動範囲の平均値であり、位置情報はGPSの測位精度と車両速度のバラつきの影響を受けるため、静止測定値と直接比較は出来ません。
・ただし同一機種で同時期にあるエリアを一括して測定する事により、線量分布(勾配)を概観するのに適した方法で、絶対値ではなく線量分布の相対関係に着目すれば上記の問題を踏まえても充分意味はあると思います。

下図はFusionTablesのフィルター機能を使用して0.13μSv/h以上のポイントを抽出してHeatMap形式で表示した画像です。(0.13という数値は任意ですが、しきい値の変更はテーブル自体のアドレスにアクセスすれば可能ですがオーナーでないとマップ形式の変更等の操作は出来ません。)
Sv_HM.jpg
以下のリンクからHeatMap形式のサーベイマップをWeb上で閲覧できます。
HSFによる千葉県・茨城県南部の走行サーベイマップ(HeatMap形式)


GoogleFusionTablesのフィルター機能による線量区分と地形、植生等のマップデーターを重ねあわせることで多くの情報が得られるのではないかと期待しています。(下図は牛久市奥野付近、森林近傍で有意に線量が上昇する傾向が確認できます)
11月03日_HSF車載測定_013

車内での検出器とタブレットPC(車外で地上1mになるよう検出器の高さを固定)
0688.jpg

以下は車載走行測定に関しての技術的な問題のメモなので測定そのものに興味のない方は読み飛ばしていただいて結構です。

1)車体による遮蔽効果
停車した状態で車内、車外線量を測定して車体による遮蔽効果を確認してました。
群馬県関越伊香保IC出口付近 車内 0.042μSv/h   車外 0.059μSv/h
S20130815_075432.jpgS20130815_075404.jpg
佐倉市上座総合公園駐車場 車内 0.069μSv/h     車外 0.091μSv/h
S20131007_150441.jpg S20131007_150825.jpg
これまで実測した静止時の車内-車外線量の比較データー(高さ1m)を以下にまとめました。(車種はトヨタカローラ)
図1
車内外線量比
・上記結果から車内測定線量から車外線量を推定する場合の補正係数は1.3。(KURAMAⅡとほぼ同程度)ただし実測データーが少なく線量レンジが狭いので継続的に調査が必要。
・補正係数は車種や検出器の配置により異なると思われる。(ワン・ボックスカーやランクルの様な大型車では1.4~1.5?)
なお、上下、斜上、斜下、横など全方向からのγ線が車体の質量により減弱しているので検出部を外に突き出しても意味はありません。
図2 線源と車体のジオメトリ
car4.jpg

(2)計測誤差について
・壊変によるγ線の放出は確率的な現象で、イベント(単位時間)あたりの計数が充分多い時は正規分布と考えて
・1秒間に100回γ線(によるパルス信号)を検出した場合の標準偏差σは√100=10 で 100±10 
・上記より計数率R(rate) と計測時間T の関係は R±√(R/T)
(だたしHSFによる本データーでは1秒毎に5秒間(任意)の移動平均を記録、表示しているので厳密には独立したイベントではなく、正規分布にはならない。 後述)
・精度を上げるためには計測時間を長くするか計数効率の高い検出器を使用する(計数効率が同じなら大型化)のが有効
(ただし計測時間10秒で1000カウント R=1000/10=100cps  √(100/10)≒3.3 100±3.3 誤差は 3.3% 時間を10倍にしても誤差は1/3)

(単純)移動平均処理は「過去」のデーターを利用することで(見かけ上計数が増える)誤差が小さくなりますが、時系列データーに対してはローパスフィルターと同意なので瞬間的なピークも平滑化されてしまいます。
また上図2の様に限定された範囲に強い線源(マイクロスポット)ある場合は検出器と線源との幾何的な関係(ジオメトリ)、線源の広がりと移動速度との関係によっては充分な計数が得られない場合があります。

下図3は牛久市奥野の杉林付近のデーター(赤線は5秒間移動平均)
idouheikin.jpg
杉林付近の車載走行サーベイマップ(車道)
okuno-A.jpg
同箇所での歩行サーベイマップ(歩道)
okuno-C.jpg
車載走行サーベイでも車道側で杉林による線量の有意な上昇は検出していますが歩行サーベイ(歩道側)のデーターとは「別物」とで、「マイクロスポットは足で探す」のが基本」だと言えます。

成田-牛久走行全データー(図4) 赤丸が上図の杉林のポイント
narita-ushiku_Sv.jpg
上図の赤矢印のディップは利根川渡河時に線量が低下している部分、千葉-茨城に移動するに従ってベースラインが上昇し線量が乱高下しているのが判ります。
okuno-B.jpg

長くなったのと、GPSの問題は奥が深い?ので別項で検討したいと思います。

〈参考資料〉
KURAMAを用いた走行サーベイデータの解析
GPSと連動した計測装置の実証試験報告書 環境省福島再生事務所
EMF211(3インチNaIスペクトルメーター)を利用した走行サーベイ実験

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