子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

山の放射線をはかる 谷川岳(天神平)のホットスポット

ブログの更新もすっかり滞ってしまいましたが、(言い訳ですが)この間もHSF(ホットスポットファインダー)を使用した環境調査は継続して行っています。8月15~16日に渡って群馬県内を調査しましたので結果を何回かにわけて報告します。

桂川先生、げんごろう工房田中さん達の「軽井沢分水嶺放射能ハイク」についてはお伝えしてきましたが、山のプロではない足腰に自信のない素人としては、ロープウエイとリフトを利用できる谷川岳に着目しました。
コースは土合口駅(標高750m)→ロープウエイ→天神平(標高1300m)→ペアリフト→天神峠展望台(標高1500m)と一気に高度を稼げます。そのまま尾根筋を谷川岳頂上に向かうか徒歩で下山することも可能です。
今回(16日)は残念ですが天神峠到着後まもなく雷雲が発生、豪雨と落雷のためそれ以降の調査は断念しました。(ロープウエイも1時間近く運転休止になりました。)

土合口-天神峠のHSFによる放射線マップ(画像をクリックすると拡大します)
tanigawa2.jpg

ロープウエイは自動車と同様に函内放射線量は外部線量に比べて遮蔽効果によって低くなっているはずですが、データー(15秒間平均)を取る間もなく乗車、降車しなくてはならず補正値が不明なためそのままの数値を表示しています。ペアリフトはオープンエアなので補正なしの数値、その他徒歩で測定した箇所はすべて地上1mでの測定結果です。

データーをGoogleEarthをインストールしたPCでご覧になれる方は以下のリンクからkmzをダウンロードして下さい。

2013年8月16日谷川岳天神平.kmz


今回の調査結果のマップは是非GoogleEarthでご覧になっていただきたいのですが、うまく動作しない方の為にGoogleFusionTables版も作りました。GoogleMapが閲覧できる環境なら問題なく開けるとと思います。

2013年8月16日谷川岳天神平放射線マップ(GFT版)

より大きい地図で2013年8月16日谷川岳天神平放射線マップを見る

1)天神平付近のホットスポット

天神平、天神峠を斜め上から俯瞰した画像(クリックすると拡大します)
tanigawa3.jpg

下写真は地上1mで0.6~1μSv/hのいわゆるホットスポットからロープウエイ駅、観光センターを見たものです。
この場所より少し下の草地は家族連れがシートを広げて休憩したりしていますが0.15~0.24μSv/h程度の線量です。
0797.jpg

天神峠(から)まで行き来するのはペアリフト利用者が多く、登山道を利用する人はそれほど多く無いようです。
草地1m 0.66μSv/h
0800.jpg

HSFの画面ダンプ 草地1m 1.053μSv/h
20130816_121202.jpg

2011年3月の谷川岳は当然冠雪していたはずで、表面に付着した放射性降下物は融雪とともに移動したと推定できます。今回発見したホットスポットは天神峠直下のカール地形(圏谷)のいわば「スプーンの底」に当たる部分で、雪解け水による濃縮ではないかと考えられます。(左下のスペクトルを見てもセシウムの強いピークが確認できます)

2)天神峠(展望台)周辺

天神平のホットスポットの調査で思わぬ時間を食いましたが、本来の調査目的は尾根筋の線量測定だったので、ペアリフトで早々に移動しました。

リフトでの移動測定 左側がHSFの検出器
0808.jpg

同じくリフト上での移動測定 0.044μSv/h
807.jpg  
リフト上で移動測定は楽過ぎてクセになりますが地表面との距離が変化するため検出器の高さが1mとなるように調整しながら測定しています。リフト直下の草付き斜面は0.04~0.06μSv/hと汚染度は低いようです。
天神平周辺でも最低線量は0.03μSv/hと全体に汚染度が低いのは、2011年3月に大部分が雪の下にあった為と考えられます。またスペクトルも見てもカリウム、トリウム系列の自然核種の影響は小さく、0.05μSv/h以上の線量が確認される地点は何らかの汚染を受けていると考えてよいと思います。

下図は天神峠(展望台)付近の俯瞰図
tanigawa5.jpg
尾根筋は線量が低く、天神平に向かう下りの登山道付近で線量が上昇しているのが判ります。繰り返しますが、これだけ強いコントラストが得られるのは沈着形式ではなく融雪によるセシウムの移動によると考えるのが最も合理的だと思います。

HSFの画面ダンプ 下り登山道付近 1m 0.25μSv/h
20130816_130218.jpg

登山道付近の草地 地表 0.28μSv/h
809.jpg

HSFの画面ダンプ ペアリフト駅舎周辺 地表5cm 0.47μSv/h
いわゆる「雨樋下」と同じ理屈で人工物の周辺は線量が高くなっています。
20130816_130852.jpg

HSFの画面ダンプ 尾根筋の展望台 1m 0.034μSv/h
尾根筋の登山道は雪が落ちるのが早く滞留しないので汚染を免れたように見えます。東電原発事故前の谷川岳の放射線量はこの程度だったのかもしれません。
20130816_125854.jpg


〈追記〉
tkimura6502さんが作成された「文科省第5次航空モニタリング」の土壌へのセシウム沈着量測定結果をGoogleEarthにマッピングしたレイヤーと今回の結果を重ねあわせた図版をご紹介いただきました。
ロープウエイでの「擬似航空モニタリング結果」と微妙に一致しているように見受けられます。沢を歩行して測定したい思いにかられます。


〈関連記事〉
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