子どもを放射能からまもる会in千葉
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千葉市中央区(しらベル周辺)の苔を集めて測定しました(その3)

前回千葉市中央区の歩道(非透水性舗装)上で採取しセシウム合計5500Bq/kg超と定量した苔を付着している土壌と分離して測定してみました。

千葉市中央区(しらベル周辺)の苔を集めて測定しました。

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「土壌と苔を分けて測れば苔が濃縮するかわかる」..まさにその通りですが言うは易く行うは難しです。
バケツに水を張り、苔を投入して一晩放置した後、バケツをゆっくりかき混ぜながら苔を回収、手のひらの上て揺すって苔をを洗い土砂を取り除きます。

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回収した苔を軽く握って水切りしビニール袋に集めます。

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バケツの底部には砂が沈澱していましたが、念のため上澄み水を1Lマリネリ容器に充填して放射能濃度を測定しました。

苔-上澄み水結果
測定結果は11Bq/Lでしたが、水に溶出しているというより水中に浮遊している比重の小さい微細な有機物や土壌粒子にセシウムが固着していると考えられるので、乾燥させると微量でもそれなりの濃度になりそうです。

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回収した苔はポリ容器に注水して何度も水洗いし沈殿した砂を取り除きます。苔の根(仮根)は養分を吸い上げるためではなく自分を固定するアンカーのようなものだそうですが、簡単には分離できません。作業が終わってから「超音波洗浄器が...」と思いましたが後の祭り

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水洗いした苔は軽く絞りペーパータオルの上に広げて水切り、軽く乾燥させます。

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処理した苔を350mlポリ容器に充填しましたが体積は約150ml(実測)と1/2以下、重量268g→87gと1/3になっています。これは土壌を取り除いたことと、苔自体の細片も洗浄する過程で失われた結果ですが比率については厳密にはわかりません。
分析機関、研究機関なら元の苔を600℃で加熱し(強熱減量)減容率から元の試料に含まれる有機物の割合を定量するのでしょうが、素人のやることですから限界があります。

とりあえず測定結果は以下のとおりです。
 苔1-水洗後

Cs134:1561Bq/kg      Cs137:3115 Cs合計:4676Bq/kg (K40:1533Bq/kg)


ただし試料を測定条件で規定された量以下で測定する場合は表示される数値をそのまま採用できないことです。

この結果は本来試料が350ポリ容器に「330ml充填」されかつ、試料中の放射性物質が均一に存在する場合(試料と検出器の幾何的配置=ジオメトリが同一の条件)に検出器が一定時間内に計数するγ線の計数率から容器-充填量固有の換算係数を用いて放射能量(Bq)求めた場合のものです
したがって実条件が大きく異る場合には数値を補正しなくてはなりません。
まれに「試料が半分なので濃度は測定値の倍」と説明している例がありますが、大変な間違いで直感とは異なり試料が少ない場合は過大評価になります。
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「γ線計測によるCs定量入門」 和田道治先生(理化学研究所)より 引用

充填量(液面高さ)による補正値は非密封線源(Cs水溶液)を用いて核種ごとに実測するのが王道ですが、管理区域でもない場所で素人ができるわけもないので、市民測定所では玄米、土壌などの複合線源を用いて簡易的に求めるしかありません。

本来は試料と放射能濃度や密度が近似な線源を使用するのが理想ですが、今回は食品のようなシビアな精度が必要とは思われないので、同じく千葉市本町公園周辺で採取した3000Bq/kgの土壌試料を用いました。
土壌試料を330ml充填して放射能濃度を測定し、同じ試料を150mlに減じて測定値を比較します。

土壌試料 330ml充填 2992Bq/kg (試料重量424g)
330mlsand.png

土壌試料 150ml充填 4676Bq/kg(試料重量198g)
150ml_sand.png

上記の結果から「330ml充填」設定で150ml充填条件の場合
4676÷2992≒1.56 1.56倍過大評価 したことになります。
(同じシリンダー型容器でも900mlポリ容器より350mlポリ容器の方が充填量の影響がシビアの様な気が)

この数値を用いて苔(150ml)の放射能濃度を補正すると

3994÷1.56≒2600Bq/kg で 苔自体の放射能濃度は 2600Bq/kg 程度で前回の苔+土壌での放射能濃度5500Bq/kgの1/2程度になりました。(放射能量は2600×0.087≒226Bq)

この結果ですが機会(要はお金)があればU8容器に充填してGe検出器で検証してみたいと思っています。(思っているだけで実現するか約束できませんが。)

「食品等物質中の放射能測定における試料の形態に起因する補正」
作業メモ 「EMF211における容器充填率(液面高さ)と放射能濃度.xlsx」
(つづく)
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