子どもを放射能からまもる会in千葉
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ロシア製2.5インチCsIγ線検出器(その2)

ロシア製2.5インチCsI検出器の実験の続きです。

(1)磁気シールドについて

光電子増倍管(PMT)はシンチレーターからの発光を電流に変換し、バケツリレー的に増幅していきますが外部磁界の影響を強く受けます。メーカー品の場合は下図の様なシールドケースが組み込まれた状態でシンチレーションプローブとして販売されていますが、自作やロシア製2.5インチCsI検出器のようなアッセンブリで供給されているものについては自力で対処しなくてはなりません。

PMT_MgSh2.jpg
浜ホトの資料によるとヘッドオン型の場合、パーマロイを使用したシールドケースの厚さは0.8mm程度必要な様で、その材料ですがシート状に加工されたものは高価です。
思案していた所、宇都宮泰氏のご好意で珪素鋼板をゆずっていただきました。(ジャンクのアンプについていたトロイダルトランスから取り出したものだそうです)

CIMG3432.jpg CIMG3433.jpg
ガムテープで本体を保護してから(左)、珪素鋼板(帯鋼)を巻きつけテープで固定します(右)

珪素鋼板による磁気シールドは0.3mm厚の6重巻きという、いささか過剰なものですが実験で効果を確認し最終的には鋏で切断して適当な厚み(0.9mm)にする予定です。

(2)ThereminoMCAによる測定結果
今回はベクモニではなくThereminoMCAというソフトを使用してデーターを取りました。
(CSVファイルを吐かせてFitzPeaks NaIなど外部ソフトを利用しなくてもFWHMを直読できるというのは便利です)
thremino01.jpg
 
前回半値幅(FWHM)が10%という結果に意気消沈しましたが、今回は8.3%といばれるほどの数値ではありませんが常識的な値に落ち着いたので一安心です。
上図右側枠内は入力パルスモニター用のデジタル・オシロスコープですが、入力パルスの波高値(エネルギーの上下限)やベースラインの検出範囲を調整できるなど、PRA=ベクモニ系とは異なるパルスシェーピングを行なっているようなので多少分解能に影響しているかもしれません。

ThereminoMCA_2012_12_23_07_40_09_S.jpg

前回と同じ土壌試料を測定してみると605KeVのCs134と662KeV のCs137 がかろうじて分離しています。この辺は測定条件によって「くびれ」がでたりでなかったりするので一喜一憂してもしかたありません。それより数値に直接現れない安定性、再現性は磁気遮蔽によって向上しているのが体感出来ました。
たぶんこのユニットを磁気遮蔽なしのオリジナルの状態で使用し定量的なデーターを取るのは無理だろう、というのが今回の実験の結論です。(計数管モードのフィールドサーベイ用途でも苦しいかも)

ThereminoMCAは縦軸のLOG表示が未実装など発展途上のソフトですが、そのかわり?に「エネルギー補償」モードというのがあります。(どう補償しているか不明)
 ThereminoMCA_2012_12_23_16_08_58.png
塩化カリウム(K40)のスペクトルの「エネルギー補償」モードでの表示

これひとつでなんでも出来るわけではありませんが、スクリーンショットやCSV出力機能もあるので、スペクトルを取ってデーターを他のソフトで処理しようという用途には十分だと思います。
 
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