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まもる会による千葉市内小中学校15校の土壌調査結果(2)

まもる会in千葉の行った市内小中学校土壌調査の結果についての考察を簡単にまとめました。

(1)校庭中央、草地の放射線量と土壌放射能濃度

土壌採取した「校庭中央」と「草地」の2点と、並行して同ポイントの放射線量を測定した結果を下表に示します。
バラつきはありますが、全般に校庭中央の放射能濃度は草地の1/2程度で放射線量も有意に低いことがわかります。
学校校庭の中央は畑地などを除くと「一定の広がりを持った裸地」という特別な意味があり、昨年3月の福島原発由来の放射性降下物は校庭中央では早い時期に風で飛散し空間線量も低下したのに対し、草地は当時の状態が比較的保存されていると考えるのが合理的だと思います。

地域的には土壌放射能濃度は大局的に「北から南」に向かって低下しているように見えますが、学校により学校(校庭)仕様土と呼ばれる透水性が高く比重の大きい緑灰色の人工土(水はけがよく砂ぼこりが立ちにくい)を採用している場合と比較して、幕張中学校のように自然土(砂)の場合では放射能濃度が高い傾向が見受けられ、変動要素の一つとなっているように見えます。

土壌放射能濃度(Bq/kg) 空間放射線量
(μSv/h)
中央 草地・畑 中央 草地
花見川第一小 155 378 0.41 0.06 0.09 0.67
花見川第一中 155 658 0.24 0.05 0.11 0.45
長作小 318 823 0.39 0.05 0.07 0.71
さつきが丘西小 353 471 0.75 0.09 0.10 0.90
朝日ヶ丘小 143 653 0.22 0.06 0.09 0.67
朝日ヶ丘中 155 309 0.50 0.05 0.11 0.45
花園小 186 163 1.14 0.07 0.13 0.54
西小中台小 231 354 0.65 0.06 0.09 0.67
天戸中 126 302 0.42 0.06 0.07 0.86
こてはし台小 167 404 0.41 0.05 0.12 0.42
こてはし台中 312 446 0.70 0.07 0.10 0.70
幕張中 276 497 0.56 0.06 0.10 0.60
草野小 64 193 0.33 0.09 0.07 1.29
北貝塚小 132 144 0.92 0.05 0.05 1.00
若松小 120 244 0.49 0.04 0.06 0.67
平均 0.58 0.71


(2)風、構内整備(落葉、草刈り等清掃)による濃縮部

・雨樋、側溝など雨水による放射性下降物の濃縮はよく知られていますが、今回の調査では表土を集積することで同様な濃縮が起きることが確認されました。
砂は粘土質に比べるとセシウムが吸着しにくいことが知られていますが、比重が1.4~1.6と比較的重く風で舞い上がっても遠くまで飛ばず校庭の角隅などに「砂溜まり」を作る場合があり、そのいくつかでセシウムの濃縮が確認されました。(朝日ヶ丘中、こてはし台中、こてはし台、朝日ヶ丘小)

・こうした砂溜まりは風だけでなく清掃、トンボ掛けなど場内整備によって人工的に生じる場合があります。現在地表に沈着した放射性降下物(セシウム)は表土0~3cm程度の範囲に存在していると言われていますが、表土だけを集めた場合深さ5cm採取時の10倍以上の放射能濃度が計測された例があります。

朝日ヶ丘中 こてはし台
校門わき砂溜まり 0.6μSv/h(朝日ヶ丘中)  格技場脇砂溜まり 0.96μSv/h(こてはし台中)

放射性降下物は樹木や山林の林床(落葉などの有機物)に固着することも知られていますが、清掃作業により落葉や表土を集積した場合も同様に強い濃縮が生じる場合があります。
こてはし台小、花見川第一中での地表部で1μSv/hを超える箇所や、比較的放射線量の低い北貝塚小(若葉区)でも腐葉土を散布した箇所でグランド中央の5倍弱放射線量(地表)が上昇しているのが確認されました。

こてはし台小落葉 北貝塚小
落葉の集積場 1.2μSv/h(こてはし台小)    腐葉土の散布箇所 0.24μSv/h(北貝塚小)


(3)雨樋、側溝など雨水による濃縮部


今回の調査で雨水による高濃度(高線量)土壌が検出されたのは全て下右写真の「開放型雨樋」が原因で
・建築年度の古い体育館、校舎
・新設の格技場等で一部開放式になっている箇所
に限定されます。
建築年度の新しい、校舎、体育館は全て雨樋(雨水)が排水管と直結して地表に露出していない形式では問題ないことがわかりました。

SIMG3052.jpg長作  
 開放式雨樋 1.07μSc/h(朝日ヶ丘小)    開放式雨樋  0.58μSv/h(長作小)

現場に足を運び実情をご覧になったことのない「専門家」?は「雨樋の下で生活するわけではない」などと発言されていますが、体育館や校舎の屋根の表面積は一般民家よりはるかに大きく汚染土壌の濃度と物量が桁違いであることご存知ないようです。(約3万ベクレル/kgの汚染が確認された花見川第一小学校体育館の例では汚染土壌は土嚢袋20袋以上とうかがっています)

千葉市内小中学校土壌調査結果一覧(Bq/kg)
学校名 採取場所 Cs137 Cs134 Cs合計
草野小 グランド中央 44 20 64
花壇 121 72 193
桜の木の下 983 619 1602
朝日ヶ丘中 グランド中央 96 59 155
草地 190 119 309
格技場雨樋下 8573 5280 13853
さつきが丘西小 グランド中央 221 132 353
草地 293 178 471
西小中台小 グランド中央 147 84 231
体育館わき草地 220 134 354
西側昇降口わき 1669 1006 2675
花見川第1中 グランド中央 95 60 155
体育館石段下 5226 3252 8478
中庭 406 252 658
特別棟雨樋下 4757 2871 7628
こてはし台小 グランド中央 104 63 167
わくわく広場草地 242 162 404
プールわき盛土 1335 795 2130
体育館雨樋下 8987 5364 14351
天戸中 グランド中央 77 49 126
草地 185 117 302
格技場側溝 4078 2459 6537
幕張中学校 グランド中央 172 104 276
草地 308 189 497
校舎雨樋下 1508 905 2413
長作小 グランド中央 186 132 318
築山草地 482 341 823
花壇 84 55 139
校舎雨樋下(昇降口) 9116 6281 13398
花見川第一小 グランド中央 86 69 155
草地中央 221 157 378
体育館裏側溝 17294 12403 29697
花園小 グランド中央 108 78 186
96 67 163
草地(体育館裏) 3577 2430 6007
こてはし台中 グランド中央 182 130 312
草地 446 317 763
格技場脇 2750 1976 4726
朝日ヶ丘小 グランド中央 87 56 143
ジャングルジム脇 728 504 1232
草地 378 275 653
北貝塚小 グランド中央 78 54 132
ジャングルジム脇 302 207 509
89 55 144
若松小 グランド中央 70 50 120
中庭草地 242 151 393
144 100 244

調査結果を踏まえての教育委員会との話し合い及び各校での対処ないどについては次回の記事でまとめます。


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