子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

セシウム100個が100ベクレル?

前日の記事の補足ですが、1ベクレルとは
平均すると)1秒間に1個の原子核が壊変(崩壊)する
の意ですが、Cs137(半減期30年) がβ崩壊
         ↓          
      Ba137m(半減期2.6分)がγ崩壊 するのは連続的な過程なのでβ崩壊で1ベクレル、γ崩壊で1ベクレルとは数えません。

下図の様に親核種の半減期が娘核種の半減期に対して十分長い場合、両者はある時間を経過すると(放射)平衡状態になります。
housyaheikou.jpg

例えば2個のセシウム原子は30年後には1個(半減)になりますが、2個の内どちらがいつ壊変するかは確率的現象(今かもしれなし30年後かもしれない)です。

ある方のツイートで「100ベクレルは100個のセシウムがあるということ」という内容を見かけましたが、たぶんその方のイメージだと100個のセシウム(137)が電球のようにセシウムを放射しているが一つ一つ力尽きて消えていき30年後には電球の数が半分になるというものだと思います。

しかし(平均すると)1秒間に1個の原子核が壊変(崩壊)するという定義からすると100ベクレルならあっという間に「ゼロ」になってしまいそうです。なにか問題の立て方が間違っている様な気がします

Cs-137-decay.jpg

何度も引用して申し訳ありませんが、上の壊変図式はBa137mが85.1%の確率で662KeVのγ線を放出してBa137という安定した物質になるという意味ですが、上の問題は

毎秒100個のセシウム137がγ線を出して放射線を出さない物質(Ba137)になるが、元のセシウム137の数が半分になるのに30年かか
と考えた方が良いと思います。
kaihen.jpg
(上図は「やっかいな放射線と向い合って暮らしていくために」から引用)

30年は 60 × 60 × 24 × 365 × 30 ≒9.46×108 (9億4千600万秒)
という時間でようやく半分になるということは途方も無い量だと直感できます。

「1ベクレルのセシウム137」ってどれくらいの量?

世の中には同じ興味をもって試算された方がいてザックリ13億6千万個になるようです。
(計算式は以下参照)
1/(1-2-1/(60*60*24*365.2425*30.1671))
= 1.37342 × 109

表題の100ベクレルのセシウムは1360億個

1ベクレルのセシウムの質量(重量)については同じく詳細に検討されている方がおられます。

ベクレルを重さ(グラム)に変換する方法

「放射性物質を目に見えるくらい集めれば、そこからは大量の放射線が放たれる。放射性物質が目で見えた時点で、致死的な被曝による死を意味する」という結びは恐ろしくも非常に含蓄ある言葉です。

エネルギーの問題は以前書ましたが核分裂反応に伴う「事象」というのは通常の常識で判断するのは非常に危険な面があります。偉そうな事を書いていますが前の記事の「箱に詰めたピンポン玉」の例もそうした批判はまぬがれません。

「壊変は確率的現象」と書いていますが量子論から入って行かなければ正しい理解には到達しません。つまり「直接見たら死ぬ」=人間の抽象力を介して間接的にしか接近できないものだという事です。

「わかりやすく」という表現にはどこか嘘がつきまといますが「事実をありのまま伝えるといたずらに市民を恐怖させる」という考える人も出てきます。典型的な例を一つ上げておきます。

新潟市議(歯科医)の中山均氏のBlog ナカヤマヒトシ通信

「『半減期が長いほど安全』?-気楽で悲惨な安全論」


ある本に「世界一放射線に詳しい小学生になろう!」という記述がありましたが「現状に負けずにがんばろう」程度の意味かもしれませんし書いた方の善意は否定しません。
しかし、小学生が国語や音楽、体育など全てを放り出して一心不乱に努力しても「世界一放射線に詳しく」なれるかどうか判りません。なりよりその努力に意味があるのか考えてしまいました。
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