子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

SPVIEWERによるスペクトルデーターの公開

EMFジャパン211型の定量ソフトのバージョンが2.0.0.6対応のSPVIEWER3.6を作者のみかげさんが公開しておられます。当ブログもバージョンアップしていますが操作方法などは変更はありません。

これまでブログで公開してきた放射能濃度測定データーの詳細(スペクトル)をWebベースのスペクトル表示ソフトSPViewer-3.5を使って公開します。

千葉市花見川区ひのきの葉のスペクトルデーター

千葉市中央区本町公園落葉のスペクトルデーター

上記のリンク以外でもSPViewerのページの上段にある「スペクトル選択」にある一覧から表示したいデーターを選び左端の丸いラジオボタンをクリックするとそのデーターが表示されます。

SPV03.jpg

データー表示例
SPV04.jpg


SPViewerは非常に高機能なのでさらに複数のスペクトルを比較することも可能です。
上段のスペクトル選択から「複数スペクトル比較」をクリックして、比較したいデーターの左側の四角いチェックボックスにチェックを入れます。
SPV01.jpg

下の図は中央区の「路傍の土」8700Bq/kgと中央区本町公園の落葉2000Bq/kgのスペクトルを同時に表示(比較したものです)
SPV02.jpg

横軸の600Kev~800Kev(キロ・エレクトン・ボルト)に見える3つのピークが俗にいう「セシウム3兄弟」(Cs134,137)で、土壌、農産物、水産物に関わらずセシウムが有意で検出される検体のスペクトルは相似で比率もほぼ同じです。(2012年7月時点でCs137:Cs134の比率は0.6~0.7)
ちなみに200Kev付近に見える大きな山はセシウムの「後方散乱ピーク」(詳細は省略します)で、福島原発から生ウランが飛んできたわけではありません。

そもそも「スペクトルってなに?」

ヨウ素131とかセシウム134、137と言われる核種の放出するガンマ線は固有のエネルギーを持っています。
ガンマ線が検出器(シンチレーター)に入射すると発光現象が起きますが、その発光の強さはガンマ線のエネルギーにおおむね比例しています。

セシウム137なら661.7Kev(キロ・エレクトン・ボルト)ですが、水素原子2個と酸素原子1個が反応(燃焼、爆発)して水ができるときのエネルギーが5eV(エレクトン・ボルト)といわれていますので 661700÷5=132340 と13万倍以上の文字通りケタ違いのエネルギーであることが判ります。(「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」田崎晴明)

食品や土壌の放射能濃度 を求めるにはスペクトルに現れたピークの面積を機種ごとの「換算係数」で計算して Bq/kg表示にしていますが、NaI(Tl)シンチレーターではセシウム134(605Kev)とセシウム137(662Kev)のピークが重なりあって分離できないので、取り扱いが面倒になります。
(おおまかには796KevのCs134の単独ピークの値を使って662KevのCs137に対する605KevのCs134の影響を引き算するという方法です。)

下の図は以前紹介した宮野木中央公園の土壌をゲルマニウム半導体検出器で定量した時のスペクトルですが、セシウム以外の「自然核種」と呼ばれるウラン系列、トリウム系列の核種を分離して検出しています。
Smiyanogispect.jpg

そういう意味でNaIシンチレーターは「余分なもの」まで数えているのですが、関東地方の100Bq/kg程度の「ふつう」の土壌試料の場合は無視しても差し支えないレベルだとおもいます。

ただし、関東地方の土壌でも地表10cm以下から採取したものや低汚染地域(山梨、静岡、関西方面)の20Bq/kg以下の土壌試料の場合はBi(ビスマス)214やTl(タリウム)Ac(アクメシウム)など自然核種の影響で先ほど述べた134/137の1:0.6という比率がおかしくなって、極端な場合は「Cs134だけ検出でCs137 は不検出」という結果が出る場合があります。

半分負け惜しみですが、学術研究ならともかく植物への移行係数などを考慮しても土壌を数ベクレルのオーダーで定量するためにゲルマニウム半導体検出器を使うのは...と思ってしまいますが、皆さんはどうお考えでしょうか。

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