子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

下水汚泥(焼却灰)の放射能濃度

千葉市による陸前高田市のがれきの試験焼却をひかえて「事前、事後の環境影響を調べたい」という質問もあり、先日の勉強会での後閑さんのごみ焼却問題のレポートにはメールで追加情報などもよせられています。
まもる会では千葉市内の空間線量、公園(一部河川)や土壌放射能濃度を測定してきましたが、環境放射能のモニタリングという意味で少し遠まわりですが下水汚泥(焼却灰)の問題を簡単にまとめました。

ごみ(がれき)焼却と環境モニタリング(その1)

下水汚泥焼却灰の放射能濃度


1)千葉市南部浄化センターの下水汚泥焼却灰の放射能濃度


千葉市の下水処理施設は南部浄化センター(中央区村田町)で一括して脱水、焼却処理を行なっているため中央浄化センター(美浜区新港)に焼却灰のデーターはありません。
(現在君津の最終処分場での漏水問題があり汚泥焼却灰の外部へ搬出はストップしています)

下水汚泥等の放射性物質の測定結果について(南部浄化センター)

以下のグラフは南部浄化センターで公開している昨年6月3日以降の汚泥焼却灰中の放射能濃度データーをグラフにまとめたものです。
Excel形式のデーターはDropBoxの共有フォルダーにおいてありますので、ご利用ください。

千葉県下水汚泥焼却灰のセシウム濃度.xls

「上がった、下がった」と市長はツイートを取り消す騒ぎがあった様ですが、それはさておき、年明けから放射能濃度が「上昇、高止まり傾向」にあるのは明白のようです。

問題は上昇に転じた原因ですが、「早川セオリー」(冬季の低温、少雨で地表面に固定していたセシウムが温度上昇と降雨量の増加にともない移動したという群馬大早川先生の説)が最も説得力があるのではないかと考えています。

下水(生)汚泥からヨウ素131が時々検出されることから「福島第一原発からの新たな放出説」を唱える方もいますが、下のグラフの赤線部は検出されたセシウム134とセシウム137の比率の経時変化をあらわしたもので、(Cs134:半減期2年、Cs137:半減期30年)昨年3月15日~22日にかけて関東に降り注いだ膨大なセシウムの比率がほぼ理論値どおりに推移していることが判ります。

下水汚泥

2)千葉県内の最終処分場の汚泥焼却灰の放射能濃度

千葉県HP 千葉県流域下水道終末処理場における汚泥等の放射性物質の測定結果 pdf形式

いつもながらですがデーターはpdfの一枚ちらしで行政の情報リテラシーにはうなだれてしまいます。
その点では腐っても国交省、各自治体がバラバラのフォーマットで公開しているデーターをまとめて、pdfとExcelファイルの両方で公開しています。(千葉県が実施主体の最終処分場でで焼却処理を行なっているのは花見川、花見川第2、手賀沼最終処分場の3箇所です)

国交省HP 下水汚泥等の放射能濃度測定結果(4月20日版)Excel形式

以下のグラフは国交省の配布しているデーターに5,6月のデーターを千葉県HPから拾って追加したものです。やはり手賀沼処分場の汚泥焼却灰の放射能濃度が桁外れだという事、程度の差はともかく千葉市南部浄化センターと同様に年明けから濃度が上昇に転じていることが判ります。(千葉県HPのデーターをみると手賀沼処理場は場内の1m空間線量がいまだに0.2μSv/h程度と高止まりの様です)

山間部の少ない千葉県での、こうした差異は当初の降下量、処理場がカバーしている下水の流域?面積、その土地利用形態などの影響によるものだと推定されますが、重要なのは「環境放射能(セシウム)の動態には不明な点が多くあり、半年、1年単位で考える必要がある」と言う点です。

そうした視点でデーターを見る限り南部浄化センターに限っても、あまりにもバックグラウンドが高いので試験焼却程度(よほど高濃度のものならともかく)で有意な変化を確認するのは難しそうだと思われます。

自然=法則性は人間の意志や願望と無関係に、都市部で線量が下がれば下水汚泥、調整池で放射能濃度が上がるという様に「収支」を合わせていくのかもしれません。

下水汚泥(千葉県版)

あと脱水汚泥からのヨウ素131の検出問題については過去記事を御覧ください。
奥州市の下水道汚泥のI-131と医療被ばく

<その他参考リンク>
信州放射能ラボ 長野県内の汚染モニター 新聞記事より

汚泥焼却炉の例

「下水汚泥の焼却技術の最新傾向」

千葉県HP 市原エコセメントの放射能を含む排水に関する経過について

焼却灰対応に苦慮 市原エコセメント停止で39市町村/千葉
関連記事

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://protectchildren311.blog.fc2.com/tb.php/381-f3b70656
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。