子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

アロカのGMサーベイメーターが測定室に納入されました

ちば市民測定室しらベルで手配していた日立アロカ製のGM管サーベイメーターTGS-146Bが入荷しましたのでさっそくデーター取りを始めました。
「えっ?日立アロカならTCS-172B(NaIシンチレーター)じゃないの?」と思う方もおられるかもしれません。

もともとの目的は持ち込まれた試料のスクリーニングですが、それだけならHORIBAのRadiやClearPulseのMrGamma(A2700)で十分です。分析機関の研究者の方のお薦めもあったのですが、ズバリ言って「β(ベータ)線が測れる(定量できる)数少ない装置」だからです。
β線を測れる装置としては「まもる会」の測定にご協力いただいているSWR(株)様が使用している富士電機製半導体サーベイメーターなどがありますが、さすがに高価なのでTGS-146Bを選択しました。

これまでガイガーカウンタ関連の記事で取り上げてきましたが、「ガイガーカウンタはβ線を拾うから数値が高めに出る」というのは「嘘」とまでは言いませんが非常に不正確な俗説です。
実際にお借りしたガイガーカウンタ(Kiparis)や入手した旧ソ連製のSIM-05はβ線源にはほとんど反応せず原理的にγ(ガンマ)線しか検出しないシンチレーション検出器を使用した線量計と換算値で得られた結果は非常によく一致しています。

SIMG2028.jpgSIMG2031.jpg
タッパに詰めた塩化カリウム   蓋を外して発泡スチロールのトレイに交換

塩化カリウムに含まれるK40(カリウム40)は壊変してCa40になりβ線を放出しますが(放出確率88.3%)軌道電子を補足してAr40(アルゴン40)になるときγ線を放出します。(10.7%)

タッパウエアに詰めた塩化カリウムにプローブ(GM管)を近づけるとバックグラウンド(60cpm)の6倍以上の指示値に跳ね上がります。更に塩ビ製のふたをスーパーの発泡スチロール製のトレイに交換すると、さらに倍になりました。

SIMG2036.jpg SIMG2037.jpg
赤いナターシャでのバックグラウンド 塩化カリウム上でも5割増し程度

つけたりになってしまいましたがSIM-05(赤)とA2700との比較データーを単独でグラフにしてみました。
(データーが少ないのですが前回のSIM-05(黄)とほぼ同等の結果になっています)
SIM05R.jpg


SIMG1842.jpg SIMG1841.jpg

前回は「超低線量」を求めて館山の海岸まで行きましたが今回は測定室の50mm鉛遮蔽(内部は5.96nSv/h )を利用しケーブルでPCにデーターを取り込みましたのでより正確なデーターが得られたと思います。
0.06の「下駄」ですが塩ビのふただけで減弱するβ線なのでさすがに「ガイガーはβ線を拾うから高めに出る」と言う人はいないでしょう。


SIMG2035.jpg SIMG2032.jpg
A2700でのバックグラウンド  同じくγ線では5割増し程度

同じGM管を使ったナターシアことSIM-05ですがGM管(SBM-20 )は金属管でかつ、厳重にシールドされていますが、上記の結果からプラスチックの厚手のケースだけでもβ線の大部分は遮蔽されてしまうのではないかと思います。

アロカのTGS146Bは端窓型と呼ばれる端面がマイカ窓というβ線が透過できる薄い皮膜で出来ている(内部は1気圧程度)のがミソですが、非常に壊れやすいのでプローブの前面は金網でガードされています。

全ベータ放射能測定

それ以外でも数値の読み取りや評価が難しいのでγ線の空間線量計のように手軽に使えませんが、「中古車を購入したが汚染が気になる」「家を新築中だが木材は大丈夫?」といったお問い合わせもあるので活用する方法を考えていきます。



関連記事

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://protectchildren311.blog.fc2.com/tb.php/323-3e5bc559
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。