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ガイガーカウンターの低線量時の動作について(3)

今回は検見川町の山口さんからお借りしたウクライナ製のガイガーカウンターKiparis(キパリス)について前回のJupiter SIM-05(旧ソビエト製)同じ方法でデーターを取りました。

(1)Kiparis(キパリス)について

SIMG1679.jpg

KiparisはJupiter SIM-05と同じGM管(SBM-20)を1本使用したガイガーカウンターですが表示単位がmR (ミリレントゲン)で線量当量(μSv/h)を求めるには係数をかけて換算する必要があります。
(1mR/h→8.77μSv/hなので係数 8.77)
ただし今回の実験では「表示値はγ線のカウント数を何らかの方法で物理単位に変換したもの」であることから単位は無視して直接表示値とA2700(MrGamma)との相関を求めることにしました。

軍用品であるSIM-05と比較してKiparisは450秒間の平均(45×10回)を測定するモードと45秒後に5秒ごとの平均を更新するモードの他一定時間での積算線量を表示するなど多機能であることが特徴です。
SIM-05もほとんど電力を消費しませんがKiparisも単4電池2本で2ヶ月以上連続稼動可能だそうです。

(2)実験方法
前回と同様にKCL(塩化カリウム)とセシウム量の異なる4種類の土壌を使ってバックグラウンド込の表示値を読取りますが、Kiparisの「450秒モード」で4回計測し平均を求めました。(試料や実験方法についてはSIM-05についての記事を参照してください)

またすべてのデーターはGoogleドキュメントにアップロードしてありますのでよければ参照して下さい。

450秒モード×4回の結果の平均
(Sec) BG(SHIELD) BG KCL SOIL-1 SOIL-2 SOIL-3 SOIL-4
450 0.11 0.12 0.18 0.16 0.2 0.25 0.44
900 0.11 0.14 0.18 0.15 0.19 0.26 0.48
1350 0.1 0.13 0.18 0.19 0.19 0.23 0.46
1800 0.11 0.14 0.17 0.17 0.21 0.26 0.48
AVERAGE 0.1075 0.1325 0.1775 0.1675 0.1975 0.25 0.465

この結果を前回測定したA2700(シンチレーション線量計)の測定値と比較したのが下の表です。

450秒モード×4回平均値とA2700との比較
  A2700 Kiparis
BG(SHIELD) 0.023051 0.1075
BG 0.0526 0.1325
KCL 0.0767 0.1775
SOIL-1 0.0807 0.1675
SOIL-2 0.1079 0.1975
SOIL-3 0.155133 0.25
SOIL-4 0.305067 0.465

上の表からKiparisとA2700の相関を求めたのが下のグラフで、SIM-05とほぼ同等の結果で両者に強い相関があることがわかります。
宇都宮さんからアドバイスをいただきましたが、この辺は機種の差というより同じGM管(SBM-20)の特性がそのまま現れていると考えたほうが良いと思います。
前回の繰り返しになりますが、一般に考えられている様にGM管はノイジーなものではなく0.01μSv/h付近の極低線量領域でも優れた直線性を有しているのが判ります。

KiparisVsA2700.jpg

 ここまで行くと「下駄」(Y切片)分が何に起因しているのか気になります。次回はこのかさ上げ分が内部ノイズなのか、なにかの物理現象を捕捉した有意なデーターなのかを考えてみたいと思います。


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