子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

谷津公園で合同測定会を行いました(2)

(1)谷津公園周辺の空間線量分布
文科省航空機モニタリング(細密版)によると習志野市は西部と東部でセシウム沈着量に有意差があり空間線量分布も複雑な分布になっているように見受けられます。

narashino_city_Cs.jpg
Cs134+137合計量(色の濃い部分が1~3万Bq/m2)

narashino_city_Rad.jpg
空間線量分布(水色が0.1~0.2μSv/hの範囲)

特に谷津公園付近は非常に微妙な位置だという事が判ります。

山口さんから送っていただいたRT-30による空間線量の徒歩計測の生データーから


空間線量の平均値は0.08μSv/h(1m)
程度と推定され、文科省モニタリング結果とほぼ一致する結果となっています。


(2)地表付近のγ線空間線量と表面汚染度
上記の結果から、さらにポイントを絞って地表付近の空間線量と表面汚染度の測定を行いました。

以下の表は山口さんからいただいたRT-30 による空間線量とRHJ2による表面汚染密度のデーターにClearPulseA2700による測定結果を追加したものです。(MrGammaで2分以上の計測を行い平均を求めればRT-30 とほぼ同等のデーターが得られることがわかりました)



地表付近の放射線量(公園内)の平均値は0.11μSv/hで1m空間線量とほぼ同等ですが、公園外の車道側溝付近で0.56μSv/hのマイクロスポットが検出されました。(車道側溝に溜まった土砂の上に植栽の芝がはみ出た箇所でセシウムが強く固着しているものと推定されます。)

1)空間線量(1mと地表)の結果から谷津公園付近は元々放射性物質の降下量が少なかった
2)土壌に固着したセシウムは動き難いので公園内では極端な濃縮は起きていない
3)逆に外部の舗装部、側溝では雨水による濃縮が起きやすい

いう結論になりました。(左下写真が側溝のマイクロスポット、右下が表面汚染計 NHJ2)

SIMG1437.jpg SilconSV.jpg


上記のマイクロスポットの50cm、1m線量は0.15μSv/hと0.11μSv/hで、線源の水平方向と深さ方向の広がりが小さいため距離の自乗で減衰するため、行政による「除染基準」には達しません。
また「まもる会in千葉」にもお子さんのいも畑での自然学習や屋外あそびでの落葉、木の実、土などに触れる事にたいする心配や測定の相談を多く受ける事がありますが、こうした部位はは空間線量や土壌の放射能量分析で評価するより、表面汚染度で評価する方が妥当だと考えます。

今回の測定では富士電機の半導体表面汚染計NHJ2を使用してβ線の表面汚染密度の測定を行なっていただきました。表面汚染計については以前の記事でも触れましたがα線、β線による表面汚染をBq/cm2で直読できるのが最大の特徴です。(上記のマイクロスポットの3.43Bq/cm2という値は放射線管理区域の指定に匹敵するものです。
SWRの計測チームが市川市じゅん菜緑地で測定したマイクロスポットでは8.1~11.5Bq/cm2という放射線管理区域以上の高汚染部分があり行政に通報したそうです。

今回の測定会の後、山口さん達SWRの計測チームは福島県の調査に向かわれましたが、除染計画の立案、実施にあたっては空間線量の測定では不十分で、建物の屋根、壁、道路などの表面汚染密度を事前に測定し効率的に行わないと、高圧洗浄後も期待したほど空間線量が下がらないという事例もあるそうです。

(4)RT-30(GeoView)による核種判別

RT30.jpg RT30DISPLAY.jpg


RT-30は内蔵デイスプレイによる核種の表示の他USBでデーターをPCに転送して専用のMCAソフト(GEOVIEW)で核種判別表示などデーター処理が可能なので、送っていただいたデーターを表示してみました。

th232.jpg

上図のスペクトルは線量測定で0.2μSv/hを表示した植栽の花崗岩の石垣のデーターで原発由来のセシウム(Cs134,137)ではなくトリウム232(Th232)やカリウム40(K40)などの岩石に含まれる自然核種が線源だという事が判ります。

Cs137.jpg

この図は0.56μSv/hのマイクロスポットのスペクトルです。山口さんよりLEUはlow enriched uranium(低濃縮ウラニウム)の略(ウラニウムと聞くと驚きますが土壌や肥料などにも含まれる自然核種)だという説明をいただきました。
785.1KevのピークはCs134(796Kev)の誤判定であろうということで、先ほどの花崗岩とは異なり原発由来のセシウムの比較的強い線源があると思われます。

このように多機能な装置ですが価格は約230万で、個人や市民団体の手の届く範囲ではありませんが、「現在の関東地方で検出されるγ核種はセシウムだけ考えれば良いので核種判別は必須ではない」との事で、むしろ表面汚染密度については行政も測定していない(装置も保有していない)ので、そちらのほうが重要だと思いました。

今回は非常に盛り沢山の内容で、まだまだ整理(消化)しきれていませんが、山口さんが福島からお帰りになったら現地の状況も含め「守る会」でお話を伺う機会を設けたいと思います。

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