子どもを放射能からまもる会in千葉
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千葉市の流通食品の放射性物質検査について(その1)

千葉市は5月16日から外部検査機関に依頼して流通食品の検査を開始しています。その後、NaIシンチレーションサーベイメーターによる簡易検査機を千葉市環境保健研究所に整備し、9月5日からスクリーニングを実施。さらに10月13日より給食食材についても検査対象としています。

私達の会では千葉市の食品検査の現状を確認したいと考え見学をお願いしました。10月24日当日は環境保健研究所所長の中台さん、健康科学課の都竹さん、生活衛生課の本橋さんから説明を受けました。こちらの参加者は人数制限がありましたので5人。また時間も30分と短く、聞き取りができなかったり、一部不明な点など後日電話での問い合わせもし、ご協力をいただきました。以下はその報告です。(長谷川弘美)

1.使用している機器、器具について

空間線量測定用のシンチレーションサーベイメータ 日立アロカのTCS-172Bを使用。
当初、本体60万、容器等110万円、合計170万円のもの1台を購入するととのことでしたが、実際どうだったのかうかがったところ、本体654,000円、フードプロセッサー84,000円2台、容器のポリエチレン瓶60本などの消耗品など合計金額は107万6000円、遮蔽体は手作りとのことででした。

手作りの遮蔽体
「横浜市で同じ検査を行っているが、バックグラウンド(空間線量)が1/2位に下がる遮蔽なら使える」とのことで、横浜市は30万円の遮蔽体を買ったが、千葉市の判断として「遮蔽体の基準はないので、安定した測定ができれば良いと考え、円筒形の容器に2ミリの厚さ鉛テープを貼りつけた手作りで対応し、現状はバックグラウンド(空間線量測定値)を1/3くらいに低減して測定している」とのことです。

下写真の手前がサーベイメーター、奥が手作りの遮蔽体です。
測定器
(実際には試料の密度によって「液面」の高さが変わるのでスタンドにテープでマーキングして位置合わせをしているとのことです)


2.測定について


① 試料準備と測定の部屋を分ける
「人が出入りするだけで針が振れる」など測定に影響が出るため、部屋を別々にしているそうです。

② 試料の準備
手順ではフードプロセッサで細かく砕き前処理した2キログラムの試料をポリビンに入れますが、後処理を簡単にするために試料が直接触れないようにビニール袋を中に入れた2リットルのポリビンにきっちりと隙間のないように詰めます。
この日はパセリと銀杏、かんぱち の前処理を見せていただきましたが、それぞれ「食品衛生法でどのように処理するのか決められているので知識、経験があるもの」が行うそうです。銀杏を2キロになるよう殻割りをしていましたが、これらの作業にかなりの時間が取られているようです。

当日の試料(パセリ、銀杏と使用しているフードプロセッサ
前処理

③品目の選び方
「基本的には千葉県のもの、旬のもので、できるだけ大量に流通しているもの。2キロ以上容易なものだが、とりたいものがとれないときは他のものを検査するときもある。」との事です。

④ 測定
まず、遮蔽容器の中に空のポリビンを入れ,鉛板で遮蔽体に蓋をした時のカウント数(cps count per second)を172Bのデジタルメーターで読み取ります。(当日は遮蔽のない場所で18カウント、遮蔽体の中では6カウントと約1/3になっていました。)
遮蔽体の中に試料を詰めたポリビンを入れ上からプローブ(検出器)の先端が試料液面の5cm下まで浸る様に差し込み、鉛板で蓋をして15分から20分測定するそうです。(検出器も汚染防止のためビニールで覆い、1回ごとに交換)

試料のあるとき、ない時のカウント数の差を測定値としていますが、「高めな値がでたときは確認のため何回か計測を繰り返す」ときもあるそうです。


ポリビン172B パネル

1カウント(cps count per second 1秒間に計測した食品中の放射線の数)を日本アイソトープ協会が公開している172B用の換算係数を用いて、67.8Bq/kgに換算し、結果を判定、公表しているそうですが、この67.8ベクレルという数値はあくまでもセシウム合計の推計値で3cpsなどの値が出た時は、ゲルマニウム半導体検出器を用いた検査を外部機関に依頼して、500ベクレル以上の場合は、行政処分の対象になるとのことです。

cps-BQ換算値

⑤機器の校正
 この機器の測定は厚労省の「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に沿って測定しているとうかがいました。
その中で標準線源(溶液)による機器校正が示されているが、どうしているのかうかがった所、「校正用の溶液は第1種の放射線取扱い主任者がいる施設でないため、入手できないので標準線源での校正はしていない。年1回の委託での校正をしていく。また本稼働する前、稼働してからもセシウムの合計でゲルマニウム半導体検査機の結果と相関があるかどうかをみている」とのことでした。

厚労省 緊急時における食品の放射能測定マニュアル

日本アイソトープ協会 緊急時における食品の放射能測定マニュアル

(つづく)







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