子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

β(ベータ)線ははかる?はからない?

携帯型簡易装置を使った放射線測定についてまとめているサイトは沢山ありまありますが、マンガ「放射線の正しい測り方」はご覧になった方もいるのではないでしょうか。作者の鈴木みそ氏が無料で公開していてPDF(2.9MB)を一括してダウンロードも可能です。

マンガ放射能たぶん著作権は放棄されていないので、内容の改変はダメですが個人で利用することや勉強会などで読み合わせは自由(無料)だと思います。
山岸涼子の「パエトーン」については以前お知らせしましたが
マンガではありませんが岩波書店 丸善書店 など各出版社が原子力関係の書籍を無償で公開しているようです。
高エネ研や菊池誠氏が関係しているので「なんだ、御用マンガか」と思われる方もいるかもしれませんが内容、特に最後の部分(左図)には強く同意というか共感します。

ただし、素人が怖いもの知らずでコメントすると「科学(法則)というのは必ず成立する条件がある、つまり一般的な真理がどんな場合でも適合するとは限らない」と思います。

このマンガ(野尻先生)と意見が分かれるのは、私は1mでγ(ガンマ)線を測るのはα(アルファ)線やβ(ベータ線)と比べると測りやすいからで、原子力災害特別措置法の考え方では広域の線量分布をある程度定量的に比較、把握するのに適しているからだと思います。(※1)
本当は京大の小出先生や木村真三さんが言っているようにガンマ線の空間線量を科学的な意味で正確に測るのはプロでも難しいのです。このマンガでは外部被ばくについて少し触れていますが
ヨウ素131やセシウム134,137はベータ核種(ベータ崩壊)で
内部被ばくで問題になるとはひと言も書いてありませんので、「ベータ線を測定するのはいけないこと」だと勘違いしないようくれぐれも御注意ください。

木村真三さんの講演のまとめでも書きましたが
Cs-137(セシウム137)--ベータ崩壊→Ba-137m(ガンマ崩壊) 
I-131(ヨウ素131)--ベータ崩壊→I-131m(ガンマ崩壊)  

で半減期の短いガンマ核種になった時比較的強いガンマ線を発します。

問題はベータ線、中性子線測定を明示していな線量計はCs-137(γ線)で校正(チューニング)されているのでベータ線を検出すると高い値が出ることです。
ただし箕輪さんや木村さんのお話にもありましたが、個人測定では絶対値ではなく「「アスファルト上では0.1だが1m離れた草の上だと0.3」という差(倍率)にほうが重要で、他の場所と比較することで初めて意味があるのだと思います。
逆に言えば「マイガイガーで0.13μSv/hだから年間1mSvを下回る」といった計算に使うのは止めた方が良いという事だと思います。

福島県の実施している学校校庭での測定も1mと1cmです。千葉市の担当者は「1cmは農作物への土壌の影響を調べるため」とかトンチンカンな事を言っていますが、いつから文科省は校庭を畑にして農作物の管理をするようになったのでしょうか?聞いてみたいものです。(※2)

このマンガでも「β線は皮膚で止まる」とあるように線量計のプラスチックケースでも遮蔽されます。計算した結果では厚さ3mm強のアルミ板を線量計の下に置くとほぼ遮蔽(ガンマ線は通過)できるので、次回測定を行うときに地表部分での影響を確認してみようと思います。

原子の崩壊
あと、このマンガのすすめられるところ
放射性物質が崩壊して放射線を出すのはランダムな確率的現象です。こうしたランダムな現象を平滑化するのに移動平均(積分)という考え方をします。(経済学でも良く使うのでググって調べてみてください)カタログに「時定数」と書いてあったらその事だと思って間違いないと思います。「はかるくんは表示が出るまで時間がかかる、感度が悪い」と思っている方は是非読んでください。(60秒間の移動平均をとり、その後10秒ごとに更新)
ガイガーを持っているママさんから「5分くらい放置してから最小と最大の間を取る」と聞きましたが正しい使い方だと思います。

最後に「精度がどうのこうの」というより測定条件を書いて公開すれば検証してくれる人がいるかもしれないし、もしかしたら人の役にたつかもしれないという事でみんなで市民科学者になりましょう。

※1 高エネ研、理研合同チームによる現地調査 の結果を見るとI-131とCs-134,137の分布に相関がないという事は放出時期、放出源が違う可能性があります。だとすると「1mでガンマ線を測れば全体がわかる」という考え方の根拠が怪しくなります。

※2 チェルノブイリ原発事故ではCs-137とCs-134の比率は2:1で過去のデーターはほとんどCs-137で考えられています。福島原発の場合の比率はほぼ1:1なので空間線量への寄与の仕方、土壌中での振舞いも時間を経過すると変化してくると思われます。こういう事態には中村尚志先生の様な「安楽椅子科学者」より木村真三さんのように現場を見ている科学者に期待したいと思います。

参考資料:
できるだけ正確な放射線計測のために 福島大学放射線測定チーム
線量計のカタログにある 「感度 0.01μSv/hに対して毎分10カウント以上」という値の意味が判ります。

「大地を守る会」での食品の放射線検査装置の運用を紹介しますが、装置の値段や実際の測定方法が書かれているサイトはほとんどないので、「大地を守る会」の宣伝をしているわけではありません、御理解ください。
線量計といってもそれなりのものは100万、核種の判別ができるゲルマニュウム半導体検出器だと1500万ですか.....。
やはり検出限界はかけた時間によるようで、本当に「調べもしないで適当な事を言う人が多すぎ」ます。

「土中の放射性セシウムと空間線量」について 可愛いお弁当の記事ではなく6月10日の記事を見てください。



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