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HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(5)大津川左岸6号雨水幹線周辺(その1)

タイトルが入れ子的に長くなっていますが、2回に分けて宮下橋付近で大津川に合流する6号雨水幹線付周辺のHSF測定結果を紹介する予定です。
これまで「支流」と呼んできましたが正しくは「大津川左岸6号雨水幹線」で準用河川ですらありませんでした。
下図に作成した流域図(GoogleMap)を示しますが、大津川に流入している雨水幹線がのうち6号幹線は最長のものではないでしょうか。(赤四角がこれまでの調査範囲、オレンジは今回分)
ohtsugawazone.jpg
1回目は合流点から逆井運動場までの範囲ですが、河川の名称や逆井運動場周辺については以下のサイトの情報を参照させていただきました。

鎌ヶ谷散歩 鎌ケ谷の大師堂(13) 柏市逆井北東部を歩く

以下全体図と測定箇所の詳細です。
OS-00.jpg
測定条件はHSF検出器を地表50cmの高さに固定し歩行しながら放射線量を測定、記録した5秒間の平均値をマップ上に表示しています。連続測定の他に任意のポイントで静止し5cm、 50cm、100cmでの15秒間の平均値も測定した「平均値マップ」に今回分を追記しました。(フレーム右上の□アイコンをクリックすると拡大表示しま す)

GoogleEarth用のKMZファイルやGoogleFusionTables版次回分とまとめて作成しますので今しばらくお待ち下さい。

①大津川合流点付近
OS-05.jpg
大津川側から見た合流点付近
水辺との高低差、傾斜が大きく取り付くシマがありません。
IMG_2439.jpg

②介護施設周辺
OS-04.jpg
上画像の青い屋根(介護施設の対岸 護岸は砂質で崩落防止のため木杭と板で山留めされていますが、水辺にかろうじて立ち入れるスペースがあります。
IMG_2433.jpg
同箇所水辺、それなりのセシウムの沈着が確認されました。
5cm:0.36μSv/h 50cm:0.27μSv/h 100cm;0.19μSv/h
IMG_2431.jpg

③介護施設~逆井運動場
OS-02.jpg
写真右奥は介護施設 この辺は傾斜が緩やかで水辺に近づくことができました。
IMG_2425A.jpg
上写真赤丸の箇所 セシウムの沈着を確認
5cm:0.26μSv/h 50cm:0.21μSv/h 100cm;0.17μSv/h
IMG_2428.jpg

④逆井運動場周辺 
OS-01B.jpg
運動場脇の護岸はフェンスが張り巡らされ施錠されているので近づけず、上流側に向かうには大きく迂回しなければなりません。
IMG_2420.jpg
河川とは関係ありませんが迂回したおかげで運動場のフェンスに沿って歩道の堆積土によるマイクロスポットを発見しました。隣接して小学校がありますが運動場の利用者は大半が車両を利用し人が通らないため見過ごされて来たのかもしれません。
5cm:0.66μSv/h 50cm:0.35μSv/h 100cm;0.27μSv/h
IMG_2726.jpg
同箇所遠景 写真手前が歩道側
IMG_2727.jpg

次回はさらに上流の逆井調整池~南増尾南部クリーンセンター周辺の結果をまとめます。

〈関連記事〉
HSFによる柏市大津川河口(手賀沼)周辺の放射線量マップ(1)
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HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(3)塚崎、高柳周辺
HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(4)大津川上流(芦川橋以南)
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HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(4)大津川上流(芦川橋以南)

Twitter上でSW83Aさんからコメントいただいたこともあり、時間的な順序は逆ですが芦川橋以南(上流)の大津川、上大津川を調査した結果をまとめました。(測定場所、測定方法など詳細は前回記事をご参照下さい)
今回分の測定結果を単独のKMZファイルを作成しましたので前回分と合わせてご覧下さい。

2015年10月12日_大津川上流域(芦川橋以南).kmz

GFT版マップ、平均値マップとも今回のデーターを追記してあります。
HSFによる柏市大津川(芦川橋以南)の放射線量マップ(GFT版)

大きな地図でHSFによる大津川上流域の放射線量マップを見る

5,50,100cm高さごとの静止平均値マップ


宮下橋以南(上流側)の全体図に今回調査範囲を図示しました。
OU-00A.jpg
以下各部の詳細です。

①芦川橋北(下流側)
OU-01.jpg
未調査だった芦川橋以北(下流側)の左岸を測定しました。下写真は芦川橋上から見た下流側、数値自体は右岸側と大きな差異はありませんでした。
IMG_2526_20151016071448bc7.jpg

②芦川橋南(上流側)
OU-02A.jpg
上のGoogleEarthの画像(2014年3月取得)では芦川橋の架替に伴う周辺工事が行われている状態。現在のAポイント(右岸側)から見た大津川、対岸の法面も固められてコンクリートの流入口が完成して河川の形状も若干異なっています。
IMG_2557.jpg
下の画像は
千葉県HP 河川改修の実施状況 利根川水系 手賀沼/印旛沼・根木名川圏域 河川整備計画(平成19年7月1日策定)
から引用したものです。
ohtsugawa-kaisyu_20151017015703d6e.jpg
下のGoogleStreetViewの画像は取得が2015年5月と最近のもので、芦川橋周辺から上流側も橋梁の架替や河川改修によって人の手が入っている事がわかります。おそらく芦川橋周辺の右岸堰堤や河川敷周辺が0.04~0.06μSv/hと低線量なのは工事による環境の撹拌(意図しない除染)によるものと考えられれますが、改修前の周辺線量などは今となっては確認できません。
GSV_ashikawabrig_20151016053404f71.jpg

③大津川-上大津川合流点付近

 OU-03B.jpg
さらに上流側の上大津川(画像左上)・大津川(画像左下)合流点付近ですが、画像中央下0.03~0.04μSv/hの範囲は砂利敷で前記のように工事関連で使用された場所ではないかと思います。
合流点付近から下流側の河川改修(拡幅)は未着工ですが、準用河川である上大津川は柏市の所管ですが千葉県と同様の河川改修の計画はあるようです。
柏市HP 準用河川上大津川の整備について

上のBポイントで水辺まで降りて線量を測定しましたが、高さ5cm(地表)でも0.12μSv/h程度と周辺と大きな差異はありません。(下写真でわかるようにきれいな砂地です)
IMG_2536.jpg
Cポイント付近  護岸がほぼ直角に切れ落ちていますが下(四角のマーカ―)増水時に水際が侵食され砂質の上層が崩落した跡ではないかと思います。これほど極端ではありませんが上流側は護岸の傾斜がきつく水辺に降りられそうなポイントがほとんどありません。
IMG_2555.jpg
Dポイント付近(上大津川左岸水辺) 周辺は傾斜と草が密集して水辺を確認できたのは上記の1点のみですが、若干のセシウムの沈着が確認されましたが範囲は限定的です。
 IMG_2544_20151017212503d88.jpg

これから更に上流側は川幅も狭く「これが大津川?」というような農地をぬう水路です。
下写真は大津川17号橋から見た上流側 前述のように斜度がきつく草が繁茂して水辺に降りるのは難しそうです。
IMG_2550.jpg

沈着のメカニズムについて
調査結果は汚染源の同定という目的からすると煮えない話になってしまいましたが、河川における沈着(濃縮)のメカニズムについて素人なりに考えてみました。

阿武隈川の例などから雨水によって河川に流入した放射性降下物は流速の速い上、中流域は通過し、川幅が広がり流速が落ちる河口付近で沈降、沈着する(らしい)
・放射性セシウムが沈降しても土壌中の粘土鉱物と結合するには若干のタイムラグがあり、一定時間滞留する必要がある。

wiki.png 右図はWikipediaの「堤防」の項から引用した一般的な河川の断面図です。②の低水路が増水によりオーバーフローし③の河川敷が浸水→流速は低下、水が引き通常水位に戻るまで河川敷上に長時間滞留することになり、こうしたプロセスを繰り返すことでり護岸(河川敷)に放射性セシウムが濃縮するのではないかと推定しています。

以上の仮定が正しければ大津川の場合、河川改修によって芦川橋周辺で上、下流の河川の形状が大幅に異なることが影響していると考えられます。

下写真は大津川上流域(沼南幼稚園付近) 埋設した周囲の土砂が流失して樋管がむき出しになっていました。(対岸水路周辺の地表5cmの線量は0.08μSv/h程度)
IMG_2552.jpg
前記Cポイントの崩落箇所と同じく、増水時の流速が速く「沈着」するというより流出する方が多いかもしれません。

雑駁に言えば河川敷の汚染度は
河川の流域面積×流域の平均降下量×環境変数=汚染度(沈着量)

という関係で表され、千葉市の坂月川のように平均降下量が少ない地域でも流域面積における都市化率が高く、河川の条件が揃うととそれなりの汚染が発生する場合があり、必ずしも上流域に強い汚染源があるとは言えません。(そもそも大津川で河川改修が必要になったのも上流域の都市化により保水力が低下してピーク流量が増大した為と言えるのですが...。)
なお、「環境変数」というのは都市化率、河川の断面形状、護岸の土質など何でも入るかなりいい加減な概念です。

次回は宮下橋付近で大津川に合流する支流周辺についてまとめる予定です。

〈関連記事〉
HSFによる松戸市国分川流域の放射線量マップ(1)
HSFによる千葉市周辺(2015年)の放射線量マップ(4)若葉区坂月川
坂月川上流域の詳細調査結果(その1)

HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(3)塚崎、高柳周辺

継続して手賀沼周辺(大津川)を調査していますが、前回調査した上沼橋―権現橋(大津ケ丘)から更に遡上して大津川中流域の堰堤、護岸周辺をHSFで測定しました。
「放射線量等分布拡大表示サイト」の図版(平性年9月18日換算のセシウム合計沈着量)に赤のハンチで今回の調査範囲を示します。(ピンクの四角は前回、前々回調査範囲)
Rmap_tega03.jpg
上図に示しましたが大津川の上流には
・柏市高柳付近で合流する上大津川(松戸市高柳新田付近の調整池を経由)と
・柏市塚崎(宮下橋)付近で合流する支流(柏市南部クリーンセンター付近を経由)があります。
上大津川は準用河川で柏市の所管の様ですが、後者について調べましたが名称が判らないため(大津川左岸第6号雨水幹線?)とりあえず「大津川支流」と呼ぶことにします。

今回の調査結果についてGoogleEarth表示用のKMZファイルとWebブラウザでマップを参照するためのGFT版マップを作成、追加しましたのでご参照下さい。
2015年10月07日_柏市大津川中流域.kmz

HSFによる柏市大津川(塚崎周辺の放射線量マップ(GFT版)

大きな地図で HSFによる柏市大津川中流域(塚崎周辺)の放射線量マップ を見る

マップに表示している数値は検出器を地表50cmの高さに固定し歩行しながら放射線量を連続して記録した5秒間の平均値ですが、連続測定の他に任意のポイントで静止し5cm、50cm、100cmでの15秒間の平均値も測定した「平均値マップ」に今回分を追記しました。(フレーム右上の□アイコンをクリックすると拡大表示します)

マーカー脇の数値は高さ5cm(または直置き)の線量率でマーカーをクリックするとサイドパネルが開き5,50,100cmの測定値を表示します。

以下詳細について説明しますが各測定部位の位置関係を以下の全体図に示します。
大津川M-00A


①権現橋下橋(左岸)
OM-01.jpg
下橋間の左岸(下写真)周辺、草、灌木が密生し歩行もままなりませんが釣り人の踏み跡を頼りに水辺まで降りて線量を測定しました。
IMG_2452.jpg
斜面を降りると堰堤上より線量はいったん上がりますが、水辺では逆に下がります。
水辺 5cm:0.065μSv/h
IMG_2453.jpg
前回記事に書きましたが千葉県が下橋周辺の底質を定期的に測定しており、最新の調査結果では約300Bq/kgと比較的低濃度の様です。

②下橋-支流合流点間(左岸)

OM-02A.jpg
支流合流点付近から下流側の左岸で一部0.4μSv/h(50cm)を超えるなど急激に線量が上昇しています。

同箇所の測定情況を動画で記録しました。

蛇行しながら記録していますが、水辺から堰堤斜面直下まで広範囲に汚染されていることが判りました。

支流側から見た合流点(下写真)、写真奥が大津川右岸(写真左が大津川下流、右が上流側)
IMG_2440.jpg
左岸河川敷から見た大津川(下写真) それなりの水流があります。
IMG_2448.jpg
左岸河川敷の水辺(下写真) 河川敷は下層に上流から運ばれた砂質が分厚く堆積して形成されたもののようで、歩くと砂浜のように足が沈み込みます。
IMG_2445.jpg
下図は高さ5cm(地表)の線量 水流に洗われ下層が露出している岸辺では線量が下がる傾向です。
OM-02B.jpg


③大津川支流合流点―宮下橋(左岸)
OM-03.jpg
宮下橋上から見た下流側(左岸河川敷) 河川敷の線量は堰堤上の2~3倍程度あります。
IMG_2501.jpg
同箇所で土壌を採取して持ち帰りEMF211で放射能濃度を測定しました。

Cs137:2100Bq/kg Cs134:490Bq/kg Cs合計:2600Bq/kg
soil_tusukazaki-2.jpg
採取ポイントの線量は
5cm:0.44μSv/h 50cm:0.35μSv/h 100cm:0.30μSv/h
と他の河川敷や調整池と同様に測定高さによる線量率の低下が小さいのが特徴です。都市型濃縮によるマイクロスポットは面積が数10センチオーダーだと地表近くで1マイクロ程度でも高さ1mでは周囲の線量と区別がつかない程度に低下しますが、河川敷の場合は水を介して土壌深くまで放射性降下物が浸潤しているので「厚み」と「広がり」があるためだろうと推定しています。


④宮下橋-芦川橋
(左岸)

OM-04.jpg
0.2μSv/h台が連続していますが0.3μSv/hを超えるポイントはありません。(堰堤上も0.06台)

左岸河川敷から見た下流側(下写真) 右岸は草や灌木が密生しています。左岸が水流で削られて護岸の杭が取り残されていますが、流失した土砂が下流(手賀沼)に流れているのかもしれません。
IMG_2506_201510101905583e9.jpg

⑤芦川橋北(右岸)
OM-05.jpg
④の対岸(右岸)の宮下橋以南、右岸は草が繁茂していますが、藪こぎして水辺まで降りて見ました。線量はほぼ0.2μSv/h以下で、特に堰堤上も0.04μSv/hと非常に低線量です。

まとめ
以上の様に大津川支流合流付近を中心に放射性降下物の顕著な沈着が認められました。下橋-芦川橋間の約0.5kmの範囲の土壌放射能濃度2000~3000Bq/kg程度と推定されますが、「総量」としてはかなりの物量で、その一部は継続的に下流(手賀沼)に流出しているのではないかと思われます。(土壌の採取は深さ5cmとしましたが、元々水を介して浸潤したものなので表層の砂質より深部の方が放射性セシウムの濃度が高いかもしれません)

現時点で情況証拠的には合流点付近(下流側)の線量が最も高く上流側では低下していくことから大津川支流からの流入の可能性が高いように思えますが、河川敷に堆積した砂の出所がヒントになるかもしれません。いずれにしろ今後大津川、上大津川上流域の調査を行い比較する必要があると思います。
なお「大津川支流」の調査結果については別記事(次回)とします。

大津川の橋の名称等については以下のサイトを参考としました。
手賀沼散歩
大津川をきれいにする会HP

〈関連記事〉
HSFによる柏市大津川(手賀沼)周辺の放射線量マップ(2)上沼橋-大津ケ丘
HSFによる柏市大津川河口(手賀沼)周辺の放射線量マップ(1)

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