子どもを放射能からまもる会in千葉
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HSF(ホットスポットファインダー)Ver3.0がリリースされました

HSF(ホットスポットファインダー)のソフトウェアが更新されVersion3.0になりました。
まだ全部の機能は理解しているわけではありませんが、その一部について簡単に紹介したいと思います。
以前のVersionについてはHSFまとめページをご参照下さい。

1)SnapShot機能の追加
従来のエリアレコーダーのバリエーションとして外付のUSB-Webカメラで撮影した画像に「平均値モード」で計測した線量率、日付、時間などの基本データーが自動的に加えられるほか、ユーザーがキャプションを入力して保存できるようになりました。
Ss_20130709_134136.jpg

基本データーは改竄防止の為画像として埋め込まれるので後から編集することは出来ません。PCで可読、処理可能な電子データーは別途にcsvとして保存されますが、画像ファイルへのEXIF情報の埋め込みは未実装です。

余談ですが(写真入りのGoogleMapで作成する為に)画像にGeoTagを埋め込みたいならGoogleアプリ(Picasa3+GoogleEarth)を使用する方法しか思いつきません。(詳しい方のフォローを期待します)
GE.jpg

キャプション入力ですが「ソフトウェアキーボードが苦手」「作業中に入力は面倒」という方のために使用頻度の高い文字列がプリセットされクリックして選択するだけになっています。
キャプチャe

キャプションは測定後デスクワークで入力、編集することも可能です。
キャプチャd

2)画面キャプチャー機能の追加

タブレットPCの反射型液晶での写真撮影には苦労しますが、画面のハードコピーを取るにはWindows付属の「SnippingTool」など外部ツールを利用するしかありませんでした。
Ver3.0では自前のキャプチャーツールが内蔵され、画面左上のカメラアイコンをクリックするだけでプリビュー画像が表示され、 20130731_162501.jpg の様な年月日_時分秒と言った命名規則の画像ファイルが「マイピクチャ→[日付]フォルダに保存されます。

20130731_115551.jpg

キャプチャーツールは任意のタイミングで使用出来ますが、あくまで画面ダンプなので「平均値モード」の様に対応する電子データー(線量率、時間、緯度経度)は保存されません。そういう意味でSnapShotと意味合いが異なるのでうまく使いわける必要があります。

3)車載測定用補正係数入力のサポート

HSFを乗用車に搭載して広域マップを作成する場合、車体による遮蔽効果により車内、車外の線量は異なります。
補正係数については実際に車種や検出器の位置などにより異なるためユーザーサイドで実測しなければなりません。
ST.jpg
上のマップは補正なしのデーターですがカローラクラスの実測値では車内線量の1.2~1.3倍が車外線量になるようです。

KURAMAを用いた走行サーベイデータの解析

これまではcsvファイルやkmlファイルをExcelで開いて線量補正を行なっていましたが、Version3.0では「マップ作成」の際に入力出来るようになりました。
元のデーターは触らず生成するマップごとに補正の有無や数値を選択することができます。
キャプチャdd

その他表示モード(3データー同時)やAreaRecorder、SnapShotへの切り替えが「測定モード」を終了せず「設定」メニューから選択できるなどソフトウエアの統合が進んでいます。
キャプチャa

今回のVersionUpは基本性能に係るものではありませんが、より使い勝手が良くなり、ソフトウエアとしても非常に洗練されたものになっていると思います。
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7月まもる会勉強会の報告と予定

1)7月勉強会の報告
7月のまもる会in千葉勉強会には、東葛地区で活動する「放射能からこどもを守ろう関東ネット」の増田薫さんをゲストとしてお招きしました。



増田さんからは、柏、松戸など国の汚染状況重点調査地域に指定された千葉県北西部の9市に「原発事故子ども・被災者支援法」の適用を求めていること。また「東葛の子どもに健康調査を」と訴え、汚染されたのは福島県だけではないと国に要望している取り組みについてお話をうかがいました。

DaysJapanの呼びかけで6月に行われた松戸市内でのHSFを使用した放射線量測定の際、増田さんご夫妻には大変お世話になりました。是非継続して測定のお手伝いなどできればと考えています。
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松戸市内(専修大学松戸高校付近)

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金ヶ作自然公園北側歩道(地表5cm)

2)勉強会の予定

8月は1回お休みして9月から再開します。ゲストや内容が確定次第またご案内いたしますのでご期待ください。

「脱原発八千代ネットワーク定例会」に参加しました

1)脱原発八千代ネットワーク定例会
お伝えしたように「脱原発八千代ネットワーク」の定例会にお招きをいただきまもる会in千葉代表の長谷川弘美が2011年6月以降の活動や千葉市民測定室しらベルの開設の経緯について紹介させていただきました。

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左側はまもる会勉強会講師としてお世話になった川井さん

脱原発八千代ネットワーク」はこれまで月一回(16回)の定例会を主催し、様々な問題について会員間で活発な議論が展開されてきたとうかがっています。放射能問題というシングルイシューで活動して来たお母さんたちや女性が主要メンバーのまもる会千葉と比べて、参加メンバーの活動内容や性別、年齢も幅広くいように感じました。
今回は「八千代ネットワーク」の会員さんによる市内公園の放射線量測定活動について紹介されていましたが、今後まもる会として協力、連携できるようなつながりを求めて行きたいと思います。

2)八千代総合運動公園の追加測定

八千代総合運動公園(八千代市村上)については今年3月にHSFのテストを兼ねて周辺を測定しましたが、追加測定の依頼があり野球場周辺の詳細測定を行いました。

 ホットスポットファインダーによる千葉市周辺の放射線量測定結果(1)


より大きな地図で HSFによる八千代総合運動公園(野球場)放射線量測定 を表示

その結果野球場角地の舗装部分と植栽の境界にある砂溜まりで高さ1mで0.23μSv/hを超える部位が発見されました。
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放射線量は 1m:0.36 50cm:0.43 5cm:1.00(μSv/h)で八千代市の除染規準をこえる値でした。

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野球場北東角地砂溜まり測定状況

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同上 地表5cm 0.94μSv/h

この結果は調査に同行した八千代市民の方から行政に報告され、「八千代ネットワーク」の定例会で経緯について報告があり、「対処された」とうかがいましたので、散会ご現地を確認しました。

0666.jpg  
側溝にあった土砂は撤去され「除染作業中」の表示とコーンによる立ち入り禁止措置が取られていました。
迅速に対応していただいた八千代市担当部局の皆さんにはあらためて感謝します。

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上記箇所の遠景

千葉市中央区(しらベル周辺)の苔を集めて測定しました(その3)

前回千葉市中央区の歩道(非透水性舗装)上で採取しセシウム合計5500Bq/kg超と定量した苔を付着している土壌と分離して測定してみました。

千葉市中央区(しらベル周辺)の苔を集めて測定しました。

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「土壌と苔を分けて測れば苔が濃縮するかわかる」..まさにその通りですが言うは易く行うは難しです。
バケツに水を張り、苔を投入して一晩放置した後、バケツをゆっくりかき混ぜながら苔を回収、手のひらの上て揺すって苔をを洗い土砂を取り除きます。

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回収した苔を軽く握って水切りしビニール袋に集めます。

 4626.jpg
バケツの底部には砂が沈澱していましたが、念のため上澄み水を1Lマリネリ容器に充填して放射能濃度を測定しました。

苔-上澄み水結果
測定結果は11Bq/Lでしたが、水に溶出しているというより水中に浮遊している比重の小さい微細な有機物や土壌粒子にセシウムが固着していると考えられるので、乾燥させると微量でもそれなりの濃度になりそうです。

4624.jpg
回収した苔はポリ容器に注水して何度も水洗いし沈殿した砂を取り除きます。苔の根(仮根)は養分を吸い上げるためではなく自分を固定するアンカーのようなものだそうですが、簡単には分離できません。作業が終わってから「超音波洗浄器が...」と思いましたが後の祭り

4647.jpg
水洗いした苔は軽く絞りペーパータオルの上に広げて水切り、軽く乾燥させます。

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処理した苔を350mlポリ容器に充填しましたが体積は約150ml(実測)と1/2以下、重量268g→87gと1/3になっています。これは土壌を取り除いたことと、苔自体の細片も洗浄する過程で失われた結果ですが比率については厳密にはわかりません。
分析機関、研究機関なら元の苔を600℃で加熱し(強熱減量)減容率から元の試料に含まれる有機物の割合を定量するのでしょうが、素人のやることですから限界があります。

とりあえず測定結果は以下のとおりです。
 苔1-水洗後

Cs134:1561Bq/kg      Cs137:3115 Cs合計:4676Bq/kg (K40:1533Bq/kg)


ただし試料を測定条件で規定された量以下で測定する場合は表示される数値をそのまま採用できないことです。

この結果は本来試料が350ポリ容器に「330ml充填」されかつ、試料中の放射性物質が均一に存在する場合(試料と検出器の幾何的配置=ジオメトリが同一の条件)に検出器が一定時間内に計数するγ線の計数率から容器-充填量固有の換算係数を用いて放射能量(Bq)求めた場合のものです
したがって実条件が大きく異る場合には数値を補正しなくてはなりません。
まれに「試料が半分なので濃度は測定値の倍」と説明している例がありますが、大変な間違いで直感とは異なり試料が少ない場合は過大評価になります。
Wm4.jpg
「γ線計測によるCs定量入門」 和田道治先生(理化学研究所)より 引用

充填量(液面高さ)による補正値は非密封線源(Cs水溶液)を用いて核種ごとに実測するのが王道ですが、管理区域でもない場所で素人ができるわけもないので、市民測定所では玄米、土壌などの複合線源を用いて簡易的に求めるしかありません。

本来は試料と放射能濃度や密度が近似な線源を使用するのが理想ですが、今回は食品のようなシビアな精度が必要とは思われないので、同じく千葉市本町公園周辺で採取した3000Bq/kgの土壌試料を用いました。
土壌試料を330ml充填して放射能濃度を測定し、同じ試料を150mlに減じて測定値を比較します。

土壌試料 330ml充填 2992Bq/kg (試料重量424g)
330mlsand.png

土壌試料 150ml充填 4676Bq/kg(試料重量198g)
150ml_sand.png

上記の結果から「330ml充填」設定で150ml充填条件の場合
4676÷2992≒1.56 1.56倍過大評価 したことになります。
(同じシリンダー型容器でも900mlポリ容器より350mlポリ容器の方が充填量の影響がシビアの様な気が)

この数値を用いて苔(150ml)の放射能濃度を補正すると

3994÷1.56≒2600Bq/kg で 苔自体の放射能濃度は 2600Bq/kg 程度で前回の苔+土壌での放射能濃度5500Bq/kgの1/2程度になりました。(放射能量は2600×0.087≒226Bq)

この結果ですが機会(要はお金)があればU8容器に充填してGe検出器で検証してみたいと思っています。(思っているだけで実現するか約束できませんが。)

「食品等物質中の放射能測定における試料の形態に起因する補正」
作業メモ 「EMF211における容器充填率(液面高さ)と放射能濃度.xlsx」
(つづく)

第16回『脱原発八千代ネットワーク』定例会のお知らせ

以前にも記事で紹介しましたが「脱原発八千代ネットワーク」の川井さん、田宮さんにはまもる会in千葉の勉強会の講師としてお話をうかがいました。
「脱原発八千代ネットワーク」定例会が7月27日(土)に開催されます。

今回はゲストとして「まもる会in千葉」代表長谷川弘美がこれまでの活動の報告をさせていただくほか、HSF(ホットスポットファインダー)を持参して会場周辺での測定デモンストレーションを行う予定です。(雨天の場合は室内のみ)
興味のある方は是非ご参加ください。
yachiyo.jpg


第16回八千代ANP案内Add.pdf

〈関連記事〉
HSF(ホットスポットファインダー)による八千代市3公園測定結果(2)
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第13回『脱原発八千代ネットワーク』定例会のお知らせ
ホットスポットファインダーによる千葉市周辺の放射線量測定結果(1)
4月の学習会


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