子どもを放射能からまもる会in千葉
終わりの見えない福島の原発事故。情報を集め、調べ、必要な声を上げて行こう

3月3日(土)澤井正子さん(原子力資料情報室)講演会を開催します

以前お知らせした澤井正子さん(原子力資料情報室)の講演会の日程が決まりましたのでお知らせします。ぜひご参加下さい。

福島原発事故から1年 澤井正子さん講演会

fukusimaNPP


Masako SAWAI澤井 正子さん 1953年東京生まれ、中央大学経済学部卒業。チェルノブイリ原発事故後、故高木仁三郎さんが主宰した「反原発出前お店」の活動に参加し、各地の原子力発電所や青森県六ヶ所村を訪れる。1992年から原子力資料情報室スタッフとなり、再処理、廃棄物問題を担当。


原子力資料情報室」は原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行ない、それらを市民活動に役立つように提供しています。

日時  3月3日(土) 14:00~16:00(13:30開場)
場所  花見川区保健福祉センター(花見川区役所隣り)
資料代 300円
主催  子どもを放射能からまもる会in千葉(代表 長谷川弘美)
共催  瑞穂の杜のまちづくり懇談会(代表 仲佐秀雄)

事前予約は不要ですが、その他お問い合わせは当ブログメールフォームからお願いします。

会場案内
保健福祉センター

新検見川駅からバス
  ・花見川区役所行 1308分・28分・48分 
  ・草野車庫行 131555
  (花見川区役所入口下車)


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ガイガーカウンターの低線量時の動作について(5)

4回に渡って行なってきた低線量時でのガイガーカウンターの動作についての実験も一応今回で「締め」になります。

元々は自前のガイガーカウンターと行政が公表しているシンチレーションサーベイメーターの値との差やβ線の影響についてメールやメーリングリストでお寄せいただいた質問にお答えするために始めたものです。
1~3回の結果からGM管は0.1μSv/h以下の低線量域においても有意味なデーターが得られているという事は確認できたと思います。(そのためには「スイッチを押して出た数値を信じる」ことから放射線という現象そのものに目を向ける必要があることもわかりました)

前回と今回の実験は、そうした目的からすれば余録にあたる内容で通常「GM管の自己ノイズ」と評価されている「バックグラウンド」(SIM-05であれば表示値の0.06相当分)の解明の手がかりを得るためのものです。(繰り返しになるので詳細については前回の記事を参照して下さい)

実験に使用した旧ソビエト軍用のJupiter SIM-05については実機を貸し出していただいた「ガイガーカウンター製作&計測ワークショップ」の宇都宮泰さんの詳細な解説が公開されているので興味のある方は是非ご覧になってください。
SIM-05「ナターシア」もやってきた!

上記の解説にもありますがワイヤードロジックだけで線量当量率(μSv/h)を表示しようという実にエエカゲンというか、巧妙な設計には感動すら覚えます。これまでの雑駁な方法での実験で有意味なデーターが得られたとすればSIM-05に負う所大といえます。

今回の実験場所は館山市北条海岸(砂浜)で1m空間線量が0.016μSv/h、遮蔽体を設置した地表部分の線量が0.013μSv/hという前回の地下鉄大江戸線飯田橋駅ホーム(0.029μSv/h)の半分以下の環境です。(いずれもA2700での測定値)
生データーはGoogleDocにUpしてあります。

SIMG1769.jpgSIMG1765.jpg
設置場所の1m空間線量0.016μSv/h   設置場所地表部の空間線量 0.013μSv/h

SIMG1764.jpg SIMG1768.jpg
遮蔽体内のA2700(平均値 0.0054)  遮蔽体内のSIM-05(平均値 0.0729)

上の写真の遮蔽体にA2700をセットした表示値の平均は0.0054程度で、遮蔽により周囲に対して1/3程度減じているのは前回と同様の結果です。
A2700(shield)
平均 0.005428571
標準誤差 0.000470923
中央値 (メジアン) 0.006
最頻値 (モード) 0.004
標準偏差 0.002158041
範囲 0.007
最小 0.002
最大 0.009
合計 0.114
標本数 21

同じ遮蔽条件でSIM-05 について測定した結果は以下の通りです。
大深度空間における同一条件でのデーター(0.04475)と比較すると、空間線量の低下相当分以上には下がらないという、予想通りの結果となっています。

SIM-05(Shield)
平均 0.072970297
標準誤差 0.002919869
中央値 (メジアン) 0.07
最頻値 (モード) 0.06
標準偏差 0.02934432
範囲 0.15
最小 0.01
最大 0.16
合計 7.37
標本数 101

上記データーのヒストグラムは以下の通りです。
SIM-05tateyama.jpg

最後にこれまでのデーターをまとめて再度分散図からA2700、SIM-05の相関を求めてみました。
  A2700 SIM-05
BG(tateyama) 0.005429 0.07297
BG(SHIELD25mm) 0.0114 0.0815
BG(SHIELD) 0.023051 0.085726
BG 0.0526 0.1043
KCL 0.0767 0.1387
SOIL-1 0.0807 0.133
SOIL-2 0.1079 0.167
SOIL-3 0.155133 0.198933
SOIL-4 0.305067 0.3372

A2700vsSIM-05(all).jpg

着色した部分が「ベースノイズ?」と考えられている領域ですが、0.005μSv/hという50mm以上の鉛遮蔽体ならともかく通常の方法で再現可能な超低線量域においても限りなくSIM-05の表示値は0.066(Y切片)に限りなく近づくことはありえても、下回るには別の理由が必要だと考えられます。
今回と前回(地下鉄飯田橋駅における大深度環境)との条件の差異を大地そのものによる遮蔽効果と考えれば、ガイガーミュラー管で観察されるベースノイズ?の少なくとも1/3程度は宇宙線の影響と考えることができる思います。後知恵ですが大深度空間で遮蔽体に収まる小型の線源を用いて近似曲線の傾きを比較する、カウント数の時間分布を観察するなどの方法により、さらに確度の高い結論が得られるものと考えます。


追記:前回の勉強会でSOEKSをお持ちの方からβ線についてご質問がありましたので簡単に。

SIMG1619.jpg

上の写真は日立アロカのGM管サーベイメーターで2500cpm以上を表示するウランガラス(β線源)に線量計を近づけた状態ですが、γ線の空間線量0.045μSv/hに対して0.02μSv/h程度の増分しか観察されません。
SIM-05 の表示値も(0.11-0.066)/0.8821≒0.05 でβ線は全くといってよいほど検知していない事が判ります。
宇都宮さんの資料にもありますが、SIM-05は鉛シールドでβ線をカットしていますが、プラスチックケースだけでも相当の遮蔽効果があるようです。
従ってガイガーカウンター全般がβ線を拾うわけではなく「機種による」ということで、実測して確認する必要があると思います。


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ガイガーカウンターの低線量時の動作について(3)
ガイガーカウンターの低線量時の動作について(4)


マーチン・トンデル氏講演会に参加しました

以前の記事で紹介した高木学校主催のマーチン・トンデル氏(スウェーデン ヨーテボリ大学 労働環境医学)とロバート・ウェリンダー氏(スウェーデン ウプサラ大学 労働環境医学)の講演会に参加してきました。
会場は大盛況で30分前に入場して座席をゲットしました。
当日はトンデル氏の盟友でもある京都大学原子炉実験所の今中哲二さんによる通訳(意訳?)により、プロの同時通訳より中身の凝縮したお話をうかがうことが出来たと思います。

この講演会のあとトンデル氏は月曜日(1月30日)に福島におもむき、ご本人の希望で山下俊一氏と対談、その後福島市での講演が予定されているそうです。

SIMG1750.jpgSIMG1751.jpg
講演中のトンデルさん        今中先生も加わっての質疑応答

当日の講演の元になったトンデル氏の2004年論文(低線量被ばくによるスウェーデン北部における発癌率の上昇)の要訳をstudy2007氏が作成して下さいました。
togetterのまとめと合わせてご参照下さい。

北スウェーデン地域でのガン発生率増加はチェルノブイリ事故が原因か?


当日のトンデル氏の講演内容 音声ファイル(MP3形式 147MB) を取り敢えずUPしましたが、正規のものではありません。講演内容は近日中にUstreamで放送されるそうなので(その以前にも支障があれば)適時消去しますのでご了解下さい。

トンデル氏の論文はチェルノブイリ原発事故の影響による発がん率への影響を100万人規模の疫学調査によって解明しようとした点で非常に画期的なものであることは言うまでもありません。
当時のスェーデンの汚染状況は最大12万Bq/m2(※ただしCs137のみ評価)で、そうした「低線量域」で比較的早い時点で影響が見られるという点で注目されたわけですが、データーの有意性については議論があるところです。(トンデル氏も甲状腺がん、白血病の有意な上昇傾向が見られないことから「もしかしたら間違いかもしれない」とおっしゃっていました)

質疑の時にもありましたが、この調査はあくまで外部被ばくに限った内容で内部被ばくや年齢別の影響度を切り分けるというものではありません。そういう意味では非常に古典的なアプローチだと思いますが、スェーデンで上記の様な大規模健康調査が可能であった理由はtogetterのまとめにある以外の要因として「国民総背番号制」があります。

当日の講演のスライドにもありましたが国民一人一人が固有のI.DをもちI.Dを入力するとマップ上に本人の居住地が表示されるという、私などはドン引きしてしまうお国柄でこそ実現できたものであること、それでも個々人の消費生活まで踏み込む調査が困難な事は疫学が政治的、社会的な強いバイアスの下にある事をあらためて感じさせました。

あと、質疑の時にECCRのバズビー氏がトンデル論文を援用して福島での今後の発ガン率の上昇リスクについて語っている事について質問がありましたが、「その件はバズビー氏に聞いて欲しい」と答えた後、「スェーデンでの知見で福島を予想するのは無理があると思う」と付け加えられました。

土壌汚染地図とCs-134  をご参照下さい。

マンガ 放射線の正しい測り方」の第2弾「食品編」とLB200用Excelマクロ

以前の記事で紹介した「マンガ 放射線の正しい測り方」の第2弾「食品編」が公開されています。
今度は私たちも訪問した柏のベクミルを舞台に、高エネ研の野尻さんとゲストが登場という、ある意味前回よりマニアックな作りになっています。

Rad_manga.jpg

多くの市民測定室や個人の方が使用されているLB200については別記事でまとめたことがありますが
LB200の測定値からK40(カリウム40)の影響を減算し、記事でも紹介している(当会のTwitterでフォロしている)三重大学 奥村先生の
Cs-137校正のベクレルメータの補正
(LB200のように核種ごとにベクレル量を計測できない装置ではCs-134はCs137より2.4~2.7倍計数率が高い=多くカウントされますが、半減期が2年と短いため影響度を逐次補正しなくてはなりません。)
こうした補正については手計算では大変なので色々な方がアイデアを出していますがExcelのVBマクロで補正プログラムを作成された方から情報提供がありましたので紹介します。

LB200用のExcel-VBAマクロ


フリーソフトなので使用に関しては自己責任ですが、個人・団体・営利・非営利問わず、無償で使用させていただけるようです。当方では動作確認が出来ませんが興味のある方は作者の方に感想なり要望なり伝えていただければと思います。


土壌調査結果一覧と御成台公園、みつわ台公園の土壌採取

(1)土壌調査結果一覧を作成しました。
土壌調査(採取)結果については適時お知らせしていきますが、結果(経過)を一覧できるまとめを作成しました。個々の詳細データーについてはこちらをご参照下さい。
土壌の採取は「空間線量の測定ポイントを中心に5m×5mの正方形の角と中心の5点から採取」を原則としますが、要は偏りが生じないように同一条件の箇所採取するのがポイントで、樹木の根や人工構造物との際を避けるためポイントは適時変更しています。

調査予定箇所のマップと一覧(進展状況)については別の記事にもまとめてありますので同じく追記していきます。

千葉市内土壌調査予定箇所


より大きいシートで土壌調査結果一覧を見る

(2)御成台公園(若葉区)
御成台公園は千葉市の調査でも1m空間線量が0.12μSv/h程度で若葉区の平均的な線量よりやや高めで調整池周辺の地表部で0.28μSv/hとという部位がありますが、それ以外では特記する内容はありませんが地理的には押さえておきたいポイントという事で採取ポイントに選びました。

SIMG1744.jpg SIMG1740.jpg
池の縁 0.28μSv/h(地表部)   土壌採取状況

(3)みつわ台公園
みつわ台公園については千葉市の測定箇所と数値の比較については以前の測定で確認していますので、1m空間線量を確信して土壌を採取しました。
みつわ台、あやめ台調整池の追加調査結果

ところが採取予定場所は芝生の下が小石(礫)の層になっていて採土器やスコップでは全く刃がたちません。(元々高台側の平坦部は構造物があった痕跡があるので砂利、瓦礫などで埋め戻された可能性もあります)やむを得ず道路側の盛土と脇の林床部分から土壌を採取しました。

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